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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

老僧遷化す! 

2015/06/17
Wed. 22:55

今年に入ってから何度かの入退院をくり返していた老僧が、先月入院してから老衰が進んで、遂に昨日生涯を閉じた。
最後の三日間はかわいそうになるほど苦しそうだった。
はじめのうちは、なかなか話しにくいなりに手を振って応えてくれたり、時々にっこりと笑ったりして気丈なところを見せていた。
そのうち意識がもうろうとしてきはじめ、最後は眠るように息が切れた。
容体が急変してからほんの2~3分のことだった。
それまでの苦しそうな顔のゆがみが消えて、穏やかで安らかな表情に変った。

寺の庫裏へ連れ帰って寝かしてあげる時には、お檀家さんも手伝ってくれた。
病院のベットでトントン叩いてあげていた腕が氷のように冷たくなっていた。
老僧の弟弟子だった方丈さんも駆けつけてくれた。
その後近所のご住職に枕経をお務めしてもらった。
万善寺で方丈さんの葬儀が行われるのはもう半世紀ブリになる。
だから、だれもどうしていいのかわからない。
もちろん、私も寺の葬儀ははじめて経験する。
色々相談して、檀家葬の形をとることになった。
経験豊富な方丈さんの的確な指示でおおよそ次第の内容が固まったところでひとまず散会となった。

そして本日、入棺をして通夜。
参列の僧侶は20人弱。
島根県の県境近くの山寺の前住職の通夜には、たくさんの和尚さんと地域の住民の皆さん。それに近所の檀家さん。
とてもにぎやかで、老僧もきっと喜んでくれていると思う。
現住職の自分としては、ほぼこんな規模にはなるだろうなぁと予測していた。
そもそも、東堂さんの住職年数が59年。
人生のほとんどを坊主一筋で生抜いた訳だ。
私にはとても出来ない・・・というよりはしようとも思わない・・・というよりは最初から目指す世界が違う・・・っといった心境。

通夜までの一晩は、線香蝋燭を絶やさないようにおかみさんと一緒に徹夜で老僧につきあった。
90歳のおかみさんは、あの年で徹夜をしている。
私にはとても出来そうにないと思いつつフラフラになりながらおかみさんと老僧へつきあった。
もっとも、そもそも私が90歳まで生き長らえているとはとても想像できないし、その上徹夜までしているという現実が本当だとすると、予測できないほど遠い世界の出来事のように感じる。
そこまでして、丈夫に生きようとは思わない。思ったこともない。麦とホップが美味い。

IMG_5605.jpg

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