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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

水っぽい話し 

2015/06/26
Fri. 20:41

夜のうちから大量に雨が降った。
島根県は梅雨入りしたはずなのに、比較的晴れの日が続いていた。
石見銀山へ帰った日も、近所の水田はかわいそうなほど水が干上がっていた。
保賀谷の両側の山をひとつ越えた集落では、毎年のように水不足に悩まされているらしいが、万善寺の谷は、琴引山からしみ出てくる水が豊富で、いまだかつて水不足に悩まされたことがない。

寺の前の渓流は保賀川と呼ばれている。この川は神戸川の支流で、他にも幾つかの支流が一つに集まって神戸川になって日本海へ注ぐ。河口の辺りは出雲の国神話の中心地出雲大社に近い。
今では、島根有数の過疎地になってしまった赤来高原のあたりも、太古の頃は結構日本の最先端の文化集落を形成していた地域でもあった。そういうところだから、ちょっとした公共事業の工事が入るとすぐに何かしらの古墳や遺跡が掘り出されてしまう。その中でも多いのが鉄精練のたたら跡。万善寺の前を通る出雲街道沿いや、いつも石見銀山まで往復している銀山街道沿いは特に多い。
わたしは、そんな古くからの歴史が残るあたりを毎日のようにウロウロしている訳だ。

老僧の本葬に向けて略歴をまとめたりしなければいけないから、このところ連日のように遺品の整理をしている。役所や金融機関に提出しなければいけない書類もたくさんあるが、そのほとんどはいまだに未発見で日にちばかりが無駄に過ぎている。老僧は几帳面な方だったから、かえってそれが災いして大事なものをしまい込み過ぎてそのまま忘れたままになってしまった。先日も湿気を含んだ昔の年金手帳をやっと探し出した。寺の歴史図もかろうじてネズミの餌にならないで発見できた。寺暮らしの1日は、こうして寺のアチコチに分散してしまい込まれている書類の整理でアッという間に過ぎてしまう。それに、彫刻の事務仕事が加わったりしてやっかいなのに、今度は昨年の事業報告までしなければいけないことになって、本当に人手がいくつあっても足らない毎日を過ごしている。

石見銀山の書斎へ置きっ放しになっていた書類が必要になって帰宅したら、ネコチャンズがワイフに閉じこめられていた。全国から小品彫刻の小包が届いていて、業者さんが出入りする間にクロが脱走してしまうからその予防をしている訳だ。最近は、そのクロが自分で引き戸を開けるコツを掴んでしまった。最初のうちは、まさかクロが器用に引き戸を開けているなど思ってもいないから、ワイフはことごとく無実の私を責めた。それでも、私のアリバイが成立してからはクロが犯人だったと納得してくれた。

人間に対してのささやかな抵抗なのか、先日帰宅したらクロが私の目の前で堂々とオシッコをはじめた。ジョロジョロと景気のいい爽快なお小水の音が聞こえてきた。いいかげんジジイになった私でも、人に見られてオシッコをすることは恥ずかしい。
そう言えば、晩年の老僧も慢性の膀胱疾患に悩まされて苦労していたが、家族にだけは自分の排尿排便を見られることを極度に嫌っていた。
吉田家のクロは羞恥心もデリカシーも全くなさそうだ。なかなかの根性をしている。

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