工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

梅雨冷え 

2015/06/28
Sun. 22:04

島根県の赤来高原は、梅雨らしい雨が降ってから爽やかを通り過ぎるくらい冷え込んで肌寒くなった。
私はどちらかといえば寒さが気にならない方なので、あまり気にしないまま1日が過ぎてひと晩を過ごして次の朝になった。

久しぶりの法事へ出かけてみると、施主さん宅では「ゆんべはあんまり寒いもんですけぇ〜ストーブつけましたがねぇ〜」・・だったそうだ。
「今日も寒いですけぇ〜ストーブつけましょうかぁ〜」
おくさんが真顔でおっしゃるのでさすがにそれはお断わりした。
お茶飲み話でそんな話題に花が咲いてしばらく盛り上がった。

よくよく思い出してみると、私の少年時代は、7月に入っても梅雨の長雨で気温が上がらない時が結構頻繁で、寒さに耐えられなくて掘りごたつに炭を入れたりする日も結構あった。ナンダカンダいってもこの近年はそんなこともないまま気温が上昇して暑くなる一方だったから、冷静に過去をふり返ると地球は確実に温暖化傾向にあることが実感できる。
汗もかかないで、爽やかに法事を乗り切って寺へ帰ると、おかみさんが足元に毛布を掛けていたから、やはり赤来高原は結構冷え込んだようだ。

月曜日は憲正大和尚の二七日になる。
そもそも、坊主はすでに生きながらにして得度出家しているから世間在家の七日務めは気にしないまま過ごすのだが、そのあたりの事情を素直に理解出来ないまま毎日を在家感覚で過ごしているおかみさんにとっては大和尚の憲正さんも在家信者待遇で、毎日朝夕お参りを欠かすことがない。
私の方は、本葬に向けての事務処理が遅々として進まないまま悶々とした毎日を過ごしているのだが、おかみさんにはそんな表向きの決まりごとなど全く他人事になってしまっている。

生前に老僧が使っていた三畳の事務部屋を片づけて、半日ほど篭った。老僧の僧歴をまとめるのに、もう一週間も使っている。寺の本堂や庫裏のアチコチへ丁寧にしまい込まれた書類を探し出すのに一週間は全く足らない。
屋根裏の収納スペースは、イタチのすみかになっていて、ちょうど出入り口が彼らのトイレになっていた。溜まったウンコが乾燥していた。その先に何やら書類のひと山を確認することは出来たが、そこまで手を付ける前に心が折れた。まずは、見なかったこと、発見できなかったことにしてすますコトにした。
こうして、老僧の過去を整理してみると、本当に坊主一筋で生涯を貫いた人だったと改めて強く感じる。昭和から平成を坊主一筋で生抜くことが出来たことは、やはりとても幸せな人生だったのだろうと思う。少年時代から、生涯を僧侶として生抜くことを確信していた人だということが僧歴に見える。
彼の人生のほぼ半分は病気や怪我の入退院で過ぎてしまったが、それでも明るく溌溂と豪快な方丈さんを生抜いた。それだけでも立派な大和尚の資格十分だ。

憲正写真

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