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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

お盆特集(意識界) 

2010/08/15
Sun. 06:48

そろそろ棚経も終盤にはいり、朝早くから帰省の車列の波を潜って最後の追い込みをかけています。

例年は帰省の家族でにぎやかなお宅が多かったりするのですが、何故か今年はとても静かなお盆になっています。
世間のお盆が土日と重なったせいかもしれません。

万善寺のある地域の棚経は、宗派や檀家の区別なくおじゃましているお宅が多くあります。
いつものことですが、今年も初盆を迎えるお宅が増えました。
昨年は元気でお話しさせていただいたお方が、今年は鴨居の額に納まっていらっしゃる・・・
それほど深いお付き合いをさせていただいている訳ではありませんが何か淋しさを感じてしまいます。

さてさて、棚経も毎年のこととなるとこんなたよりない「いっとき坊主」でも訪問を楽しみ待って下さるご老人がいらっしゃらないわけではない。
なかなか日常の会話の中で聞いたり話したりすることが難しい仏事や仏道の悩みごとなどを、1年に一度一つずつお話ししたりされたりの関係が続いている訳です。

私は説教坊主ではないので、法話のようなお話しは出来ません。
だいたい、その時の相手の雰囲気を察して探りを入れたりするタイプです。
「今日は忙しそうだなぁ」と感じればサッサと失礼して去っていきます。
「今日は求められてるなぁ」と思えばお茶の用意を待ちながらチョット探りを入れたりします。
「今年の仏壇は乱れてるなぁ」と見えればそのあたりの様子をうかがったりします。

具体的にそこに存在する世界のお話は皆さん良く理解されて納得されます。
日々の暮らしの中で工夫していただいているかどうかは別ですが・・・
「眼耳鼻舌身」の五意識のことです。
ざっくり云うと一般的に「五感」というやつだと思っていただいて結構だと思います。
この辺りのところであまり主観が強すぎると付き合いの摩擦に繋がります。
毎日の暮らしのお茶飲み話で少しずつお互いの主観を調整しあっていくことがお付き合いの基本です。
最近は、それがとっても少なくなったような気がします。

六番目にあるのが「意識」で、あの般若心経では「意識界」とあります。
その「意識」とは「心」とか「気持ち」とか、そんな領域でくくられるものだと思っていただくと分かりやすいと思います。
世間で云うところの「心身」の「心」の部分だと云っても良いでしょう。

この「意識界」のありようで、人の暮らしはどのようにでも変わり、人のつき合いも人の見方も全く変わってきます。「人」とは自分のことでもあり他人のことでもあります。
自分で自分のことを十二分に知り尽くしているエライ方はなかなかいらっしゃらないと思います。
吉田など、どちらかというとその辺りを避けて暮らしたりしているほうですから、よくワイフに「自己中だ!」と叱られます。自分では「自己満だ!」と云われないだけましだと思ったりしています。

「心」のお話しなど、自分で聞かされるのも避けて通っているくらいですから棚経の出先でお話しするようなことはまずありませんが、無い訳でもありません。
そのようなお方が何人かいらっしゃって、私がおじゃますると目がキラッと輝きます。
私は背筋に寒いものを感じて、できるだけゆっくりお経を読みながら時間稼ぎをしたりしますが、悪あがきです。
せめてもの救いは檀家さんでないこと。
年に一度くらいのお付き合いが妥当です。それでないと私の心がもちません。



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