工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

雨の日曜日 

2015/09/06
Sun. 21:21

朝から1日中雨だった。
彫刻家の吉田は、2メートル以上の彫刻制作にとりかかったら、完成までのほとんど3分の2は野外で制作している。
これを作家的にカッコよく言うと、「ボクは彫刻のほとんどを野外へ設置することにしているんだ。だから、制作する時もできるだけ野外で作業をするんだ。何故かって?そんなのあたりまえじゃないか!野外に展示しようとする彫刻を屋根付きの工場で制作しても意味無いじゃないか!最初から狂ってしまっているスケールの彫刻をつくったりしてどうするんだい??」って感じかな。
でもその実態は、「ボクの彫刻制作の工場は6畳くらいの広さしかないんだ。それに天井も低いし、入口も狭いから、大きな彫刻は野外でつくるしかないんだ・・・まぁ、ようするに天井の無い青空工房というやつさ・・」ってこと。
そういうわけで、雨が降ったら制作の仕事も出来なくなってお手上げ状態。
変に雨の中で無理すると、時々人間アースになって指先がビリッと感電したりする。
溶接の感電事故で御陀仏になったりすると笑い話にもならないし、まわりに大迷惑をかけてしまう。まぁ、本人は好きな彫刻をつくっている間にコロッといって本望かも知れないけど・・・そのあたりの解釈は微妙なところだね。

雨のやみ間を見計らってとみやまをひと回りしてきた。
本当は「雨のやみ間を見計らって制作に励んだから結構作業がはかどった!」というふうにしたかったのだけど、アレコレの事情もあってこの度はとみやまの取材を優先することにした。
富山町のこの一週間は早稲の稲刈りが最盛期で、田んぼのアチコチに人の姿が見受けられる。これは1年で希にしか見られない農耕地の風景だ。
特にこの近年は農作業の近代化と機械化が急速に進化して、稲の刈入れもアッという間に終わってしまう。
兼業農家や営農組合が主流になっているから、よけいに農作業がスピードアップする。
週末から土日にそれらがいっきにいっせいに進められるから、その素材を記録しようとすると、土地の事情に併せて行動するしかない。
それで結局、この2日間は富山町をアチコチ徘徊することになった。

結論から言うと、あまりいい素材を確保することができなかった。
まずは、昔ながらの稻ハデが極端に少ない。
刈り取った稲を天日干しして乾燥させた米は、甘くもっちりして味にまるみが加わる。
昔は普通にあたりまえのようにそんな米を炊いていたのだが、最近は全く口にすることもできなくなった。
島根の過疎地の田舎に住んでいてもそういう状態だから、日本の稲作も先行きが心配になってしまう。
その上、最近流行の減農薬の田んぼには、稗や粟がはびこって、稲穂の色付きが確認できないくらいに荒れた田になっている。そういう田園風景は記録してもしょうがないし、富山の棚田の景観が消える時もすぐ其処まで来ているような気がした。

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