工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

彫刻展示前夜 

2015/10/11
Sun. 22:48

秋になって久々の法事で、久々に重たい冬大衣を着た。
法事が終わってお墓参りが終わってお斎の最中に、急に肩から首筋にかけて激痛が走って我慢ができなくなって頭がフラフラになってきはじめたので、頃合いを見計らって中座させてもらった。
このところ延々とデスクワークが続いていたからそのせいかもしれないが、やはり体力が落ちてきたなぁと思う。

年に一度の六本木の展覧会が始まる。
夜行バスで移動する日も朝から法事を一つ済ませて、それから急いで支度して島根を出発する。
翌朝に東京駅八重洲口着で、そこから六本木へ移動する。
彫刻の仲間と久しぶりに会話する。
島根の日常で彫刻の話をすることは殆ど無い。
ワイフも彫刻家なのに、それでも彫刻絡みの会話が殆ど無い。
話題が彫刻でなくても、たとえば1日の出来事であっても、テレビの話題であっても、同じように会話がないことばかりだから特にどういうこともないが、総じて刺激が乏しい毎日を送っているので、この年に一度の六本木行きはやはりどことなく気持ちが高揚する。
すでに先着している自分の彫刻の現状も少し心配だし、作家仲間の新作が観られることのワクワク感もある。

10月に入って初めて寺で寝る。
何かと絡みついてくるおかみさんがいるだけでどうも落ち着かない。親子としてはもう少し思いやりを持たなければいけないとわかっているのだが、どうしても気持ちが棘っぽくなってしまう。だいたいに、おかみさんは昔から私の彫刻制作に理解を示すことが無い。そもそも、坊主の修行もそっちのけで彫刻を造っているという私の行為が我慢できないようだ。
坊主の私の彫刻制作は憲正さんの無言の協力でかなり救われていた。
憲正さんは、彫刻家としての正純を誇りに思ってくれていた。
それがとても良く伝わってきて自分の制作の励みになっていた。
やはり、身内の支援や理解は何にも代え難いほどのやる気をもらえる。
今はその支えがなくなってしまったから、とにかく制作の時間を作ることが難しくなった。
今年の彫刻は、いろいろな意味で重要な転機になっていると思う。今後も、造ることをやめるということは無いと思うが、今までと同じように自分のテーマを頑固に守り続けることも難しくなるかもしれない。
職業坊主の生業として坊主を生き抜くには限界を感じてもいるし、まずは一歩身を引いて自分の彫刻を見なおす必要を感じる。

9月の寺は秋の虫で夜がやたらとうるさかった。
10月の寺は自分の耳鳴りがやたらとうるさくて気になる。
今夜はどうもすぐには眠れそうにない。

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