工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

文化は時代の先進だ! 

2015/10/13
Tue. 06:27

昔々、見渡す限り山また山、谷また谷の続く、山と谷に囲まれた小さな集落が4つあった。
産業といえば、林業か炭焼きか、狭い土地を耕して農業か、近くの大きな川へ流れる渓流の漁業か、上質の石の砕石かそのくらいのことだった。
そのうち、日本に高度経済成長期が始まって、その小さな4つの集落にそれぞれ土木会社ができた。

その4つの小さな集落は、少しずつ住民の性格が違ってお互い牽制しあうながらそれでも大きな波風が起こることもなく平和に暮らしていた。
ある時、国や県の指導が入ってその集落の合併の話が持ち上がった。
そこで、まず、3つの集落が一つになることになって選挙が始まった。
1つの小さな集落は村長さんが村の行政を支えていた。
2つの集落には2人の町長さんがいた。
選挙はその3人が立候補して選挙戦を戦ったが、住民の数が多い集落の町長さんが勝利して、村長さんはあえなく敗退した。
合併後の町の名前には、2つの町に使われていた文字が1つずつ使われることになって、村の名前は使われることがなかった。
こうして、もともとあった4つの集落の名前は大きく2つの名前に集約されて、それがしばらく続いた。

その後最近になって、次の大きな行政改革の波がその山の中の町にもやってきて、何度目かの合併総選挙が行われた。
当初の予想通り、前回合併して大きくなった方の町へ1つだけ残っていた町が吸収されてしまった。
その時残っていた小さな町の町長さんは、任期半ばで町長選を辞退することにした。
結局、何人かが立候補したが、小は大に組み込まれて静かに選挙が終わった。
老朽化した町役場の再建が本格的に動き始めて、用地の候補地を各地区が争ったが、これも、元の小さいながらも大きな街の役場の隣へ再建することになった。
最後に吸収合併になった町の一番外れ辺りからするとかなり遠くになって、役所での書類作成など、1日仕事になるほどになった。

やがて、その2度の合併を繰り返した山間の町に次の統廃合の話がささやかれるようになる。島根と鳥取の選挙区が一つになった。次は道州制の導入か。そうなると、好むと好まざるとにかかわらず、やっと一つになった町が、県境を超えて二分する可能性も出てきた。

今私は、新宿のマクドナルドの2階でラップトップを叩いている。
私の属している美術団体では、もう30年以上も前から、島根と鳥取が山陰にまとまって一つになって、その上、絵画も彫刻も仲良く一つにまとまって制作や発表や展覧会活動を続けている。やはり、文化は時代の先進であると、こういうことがあるとそう思うし、自分の目指す方向は間違っていないと確信できる。
マクドナルドのコーヒーが久々で旨い。

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