工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

底冷えのロフト 

2015/12/19
Sat. 23:12

年末になって駆け込みの法事を2つほど済ませた。
田舎の山寺では1年に2度あるかどうかの珍しく忙しい1日になって、午前の法事でお斎を早めに中座して、午後の法事へ出かけた。
都会や街場では法事というとほとんどがお寺参りで済まされることが多いようで、ワイフの実家でも年回法事の時は、親族が菩提寺へ集まって法事をして終わったらどこかの手頃なお食事処で身内だけでお斎を済ませてその場で解散して終わる。
その、午前のお斎の席で「お斎ってそもそも何ですか?」と質問を受けた。
なぜその話が出たかというと、午後からも法事があるということをさり気なく施主さんへ伝えておいたからだ。
それで、その施主さんが混乱してしまったということになる。
そもそも、「お斎」は法事が終わったあとに坊主をもてなす「お昼ごはん」だと思っていて、だから、午後からの法事はあり得ないと思っていたらしい。
それも特に間違いという程でもないし、まぁ、「お斎」とは坊主の業界用語のようなものでもあるから、普通に「そんなもんだ」と思っておいてもらって構わないことでもあるが、もう少し別な意味がないわけでもない。
真意の方は何かの検索に任せるとして、先代住職の憲正さんが斎膳の話を良くしていて、斎の用意ができると「それじゃ~仏事でございますからみなさん手を合わせてぇ〜・・今日は、○○さんの○回忌です。お供えのお下がりを皆さんでおいしくいただきましょう。いいですかぁ〜・・ハイ!いただきます!」で食事が始まる。
〜せっかくだから法事の日の食事はお仏壇にお供えをしたお膳の品を味わいながらご先祖様や故人を偲びましょう〜という意味もあるのだというわけだ。
私はその憲正さんの考えが気に入っていて、斎の膳についた時はそう思うように心がけている。
ちなみに、午後からの法事は斎膳が割愛されて、お茶を飲んで解散になった。

今年はじめての本格的な雪になって万善寺の狭い境内は雪に埋まっている。
おかみさんに付き合って延々と終わりのない話を聞き流しながら夕食が終わってロフトに避難した。
さすがに中国山地のてっぺんにある赤来高原は冷え込んで、空の星が近い。
いろいろやることもあるが、1日2回の法事で疲れた。久々に2時間以上お経を読んだ。
寺の寺務用に常備しているパソコンを開くと、モニターが湿気で曇っている。このまま無理してワープロを使ったりすると1Cチップのどこかがショートしてしまいそうで怖い。
しばらく暖機運転をして内部の湿気を飛ばすことに決めて、最近ハマっている夏帆ちゃんが出ているあの深夜ドラマを見ることにした。
可哀想なほど低予算バレバレだが、どこかしらつくり手たちの熱い思いが伝わってくる。偽善的であざといだけのワイドショーなど比べ物にならないほど純粋だ。
こういうところから鍛えられてみんながいい仕事をして育っていく人たちは本物だ。
昔の高田馬場駅の東芸劇場で汗と唾を飛ばしながら熱演していたつかこうへい事務所の役者さんたちのことを思い出す。
交通事故で死んだ萩原流行さんもそうだった。

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