工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

忘れた頃の坊主正月 

2016/01/13
Wed. 18:19

久々に石見銀山の吉田家へ帰ってまいりました!

万善寺の寺務をひとまず終わらせて、おかみさんのすがるような引き止めを振り切って、途中数ヶ所の用事を済ませながら、お昼過ぎに吉田家前駐車場へ到着。
移動中は雪が降っていて、本格的に冬らしい一日になった。
当面必要な荷物を結界君から降ろして土間から居間へ入ると、ストーブに火が入っていて部屋がほんのりと暖かい。
寒々とした寺暮らしとはえらい違いだ。
台所からは、なんとなく良い匂いが漂ってきて久々にワイフの手料理が味わえると思うと、チョット感動。
寺の暮しでは、だいたいがおかみさんの醤油を焦がしたような煮しめの匂いと、サツマイモや野菜を使って揚げた天ぷらの油の匂いと、朝の具だくさんの何とも曖昧なみそ汁の匂いくらいしか漂ってこなかった。

やはり、一日の癒しは一杯の酒と旨い食事に尽きる。
それに、あれだけ別居が続いていたのに、ワイフの時の流れを感じさせないほど普通と変らない乾いた(冷たいともいう・・)対応が心地良い。
ネコチャンズも似たようなもので、迎えてくれたのはシロだけ。クロはピクリとも動かないで爆睡している。
家庭身内の間では、過度の干渉が鬱陶しく思えてしまうような付き合いは、精神的に気持ちの開放がないままひたすら心が疲れるばかりで居心地が悪い。
数時間を共有する間に、しばらく続いた留守の情報が少しずつ交換されはじめて、少しずつ抜け落ちていたデータのカケラが繋ぎ合わさって、ゆっくりと時間をかけて隙間が修復されていく・・そんな風な自然な付き合いが出来ていると、それだけで十分満足に幸せを感じる。それに、旨い手料理が加わる贅沢は何にも変え難い。

少し落ち着いて風呂掃除をしてぬるめのお湯をはって、iPadから無線でインターネットラジオを飛ばしたスピーカーを持って入浴する。
髭を剃ろうと思ったら、鏡の下に置きっ放しのゾーリンゲンが錆びていた。
留守の間の不具合が少しずつ目に付いてくるが、オヤジの痕跡が全く無くなっていない所が良い。

サッパリしてボトルの封を切ってスナック菓子を摘みながらチビチビやっていたら、近所の知人が仕事の話で訪ねてきた。
その仕事の話が一瞬ほどあって、あとは世間話がしばらく続く。
ストーブに薪をたす。
明日の約束をしてとらやの羊羹のおすそ分けをもらって散会。
その頃になってやっとクロが起きてきて、土間に出せとうるさく催促しはじめる。
たった1日の間に自分の気持ちがすっかり切り替わった。
たぶん、今日が私の坊主正月だったのだろうなぁ・・・

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