工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

西へ走る 

2016/02/11
Thu. 22:09

山陰地方島根県の2月にしては珍しい好天に恵まれた。
普通だと、毎日薄暗く曇った空を眺めてばかりいる時期なので、軟弱オヤジは身も心も緩み切って、今日もウキウキと朝から石見銀山の自宅を出かけたのでありました。

目指す先は、島根県の西の端益田。
益田東高校美術部の1年間の活動成果を発表する美術部展の招待状が届いたのは、まだ万善寺で暮らしていた1月の終わり。
この美術部展はだいたい毎年欠かさず観させてもらっている。
それで律儀に招待状を送ってもらうから、やはり可愛い年頃の高校生女子の苦労を無下にするのも可哀想だと思ってしまう優しいオヤジであったりもするわけだ。

山陰道をひたすら西走して約2時間。
延々とアクセルを踏み続けていたから、膝が固まってヨチヨチ歩きながら会場へついたら、ちょうど顧問の先生が受付中。
記帳して、先生の解説を聞きながらゆっくりと鑑賞させてもらった。

T先生の専門は油彩絵画で、地元益田で頻繁に個展を開かれている。
それに、益田の市美展を仕切られたりしてなかなかの実力者である。
それもあって、美術部展は絵画デザインの平面作品が会場に並ぶ。

T先生に指導を受ける高校の美術部諸君はとても幸せだと思う。
そもそも美術の表現は、才能があるとかないとか、そういうところで制作の上手下手を判断されるものではない。そんなことより、たとえば絵を描くということにやる気があるかないか、好きか嫌いか、そういうところが踏ん張りの元にないと、悶々として苦しみ悩み耐え忍びながらでも時間をかけて1枚の作品を完成させることなどできない。
顧問が生徒と一緒になって制作の苦労を共有しながら適切なアドバイスを繰り返し続けることで、作品としての完成度が高まる。そのアドバイスのさじ加減を間違えてしまうと、個性のないどれもこれも顧問の作風と似たような傾向の手慣れて上手なだけの作品ばかりが出来上がってしまって、制作者の個性が潰されてしまう。
益田東高校美術部の作品には、制作者一人ひとりの表現の自由が現れているから観ていて面白い。
それに何より、作品の解釈が若々しい。十代のあの時期にしか思いつかないような発想の瑞々しさがある。
このような若い芽が育って伸びてくれるといい・・・そう思って先生と話していたら、数年前の教え子の一人が島大の卒業制作展に出品してるということがわかった。
昨日観た卒業制作展で出品されていた絵画作品の中で、いちばんいいなぁと思って観させてもらった作品の制作者が彼の教え子だったわけだ。縁というものは面白いものだ。

なんとなくいい気持ちのまま帰途について、途中浜田で小休憩。
日本海は波も穏やかで、吹く海風もなんとなく春めいて暖かく感じた。

IMG_0388.jpg

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