工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

まっちゃんの悲鳴 

2016/04/18
Mon. 23:57

ワイフは満寿美という名前で島根県を代表する女流彫刻家である。
私は、まだ結婚する前から彼女の事を「まっちゃん」と呼んでいて、それが今でも続いている。何故「まっちゃん」と呼ぶようになったか、それを話せば少し長くなるのでまたの機会にしておく。
朝から、そのまっちゃんがらみのひと騒動があった。

週も変って世間が動き始めたから、午前中は彫刻家の事務所兼万善寺の寺務所にしている自宅の四畳半でデスクワークをすることにした。
前日の薪割りが応えて、やたらと腰や肩が痛いのを我慢しながらラップトップをつついていたら、突然ワイフの悲鳴が狭い吉田家に響きわたった。
それはそれはものすごいハイソプラノの悲鳴で、それに続いて「シロ!ヤダァ〜!!」と叫びはじめた。
シロが何かやらかしたようだ・・・と、その程度の事で私までドタバタするのも面倒だからそのまま無反応を通していたら、「しょうちゃぁ〜ん!きてぇ〜!はやくぅ〜!」と、ついに悲痛なソプラノで私へ救いを求めてきた。
「どうした!!まっちゃん!どうしたの!?」
こういう時にモタモタしていたら、後になってあの時はどぉ〜したこぉ〜したと根に持たれる事も多々あるから、迅速な対応を心がけるようにしている。
「シロが鳥くわえてるぅ〜〜!なんとかしてぇ〜!」
そういえば、四畳半の隣の部屋や土間のあたりでシロがゴソゴソやってたなぁと思い当たったが、まさか鳥を狩り捕ったとは・・・なかなかの野生の動体視力と身体能力である。
「シロは何処だ?」と聞いてもうろたえるワイフはとっくにシロを見失っていて、かわりにこれで何とかしろと買い物のポリ袋を手渡された。
それで、ポリ袋を受け取って狭い吉田家を探し回ったら、ワイフの衣裳ハンガーの裏に隠れているシロを見つけたが、捕獲された鳥は何処にも転がっていない。
結局、数枚の羽根とフワリと微風に舞い上がる少しの羽毛を発見しただけだった。
一瞬、シロが何処かの部屋の隅でその鳥をバリバリ食べ散らかしている光景が目に浮かんだが、はたしてあの小心者で甘えん坊のシロが、そこまで野生に目覚めるものだろうか?

二人でお昼ご飯を食べていたら、頭上で何かが動く気配を感じた。見上げると何かが視界をよぎった。「まっちゃん、何かいるよ!まっちゃんの上の方に何かいるって!」二人で天井を見上げると、梁の上で何かが動いて、それが飛んで天窓へぶつかった。「まっちゃん!ツバメ!ツバメだよ!」・・シロに捕獲されたのはツバメだった。
それにしても、何とのろまなツバメだ。鍵シッポのシロに捕まるとは・・・
シロは・・・パクリとくわえた鳥も、甘え噛み程度ですませて戦利品を大好きなワイフへ見せに来たようだ。それをワイフが叫び狂って、ビックリしたシロは取り逃がしてしまって、私に叱られると思って部屋の隅に逃げ隠れたのだろう。
九死に一生のツバメは、天窓を開けたらそこから飛んでいった。
シッポの羽根を何枚かシロにむしり取られた程度で済んだようだが、これからは普通に上手く飛べなくて苦労するだろう。それが少し心配だ。

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