工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

良識 

2016/05/19
Thu. 10:45

暖かくなってからネコのクロが吉田家の何処か涼しげなところへ移動して寝ていたから、しばらくのあいだオヤジはいつもの四畳半で邪魔者のいない静かな日々を満喫していた。
ところが、最近になってまたクロが四畳半へ出入りするようになって、デスクワーク用に使っている炬燵テーブルの一等地を占領するようになった。
昼間に外出から帰ると、すでに四畳半の定位置でクロが爆睡していたり、夜にデスクワークをしていると、日頃は抱かれることも嫌がるオス猫のクロが自分から私の膝に乗ってきたりする。彼にとっては、自分の定位置をオヤジが占領して仕事をしているくらいにか見えていないのかも知れない。我慢して膝をかしているが、そのうちクロの体重に自分の膝が絶えきれなくなって重たいデスクトップを抱えて場所を移動することになる。
築250年は越えている石見銀山の吉田家は、春でもなく夏でもなく梅雨でもない微妙なこの時期が一番過ごしやすい。昼間は町並みの気温からだいたい3度くらい低くて涼しいというより寒いくらいだ。夜はアチコチの隙間から土間へ入り込んでくる石見銀山の冷気でより冷える。比較的寒さに強い私は、クロのワガママに付き合いつつも、それはそれとしておおむね快適な日々を過ごしている。

そのクロの吉田家アチコチ夜の散歩のおかげで、限りなく朝に近い深夜に目が覚めて眠れなくなった。読みかけの本が近くに無かったのでiPadをたぐり寄せてSNSやウエブニュースを見て暇をつぶしていたら、面白い記事を見つけた。
その記事は、御年80歳になられるらしい東大名誉教授でフランス文学の権威である蓮實重彦氏が若手作家の登竜門でもある三島由紀夫賞を受賞されて、その記者会見の様子をまとめたものだった。内容が気になる方は別途自力で検索などしてほしい。
とにかく私としては、蓮實氏の横柄な態度に「共感するわけでもないが、解らないわけでもないな」という印象を持った。
だいたい、人間80歳にもなるとそれなりにガンコになってワガママが過ぎるようになる。たぶん、私もいずれそういう方向にシフトするだろうなぁということは、今の暮しの時々に現れる世間に対する自分の反応や態度をみても想像がつく。だから、そこまでは許容の範囲としてそれほど気にもならないことだが、私は、それよりむしろそれ以前に、その賞を受賞し、チャッカリと賞金まで獲得された上での発言であることに反感を感じる。その上、東大名誉教授という立場で研究費の名目で彼に給付される高額の給与は、ヒョッとして国民の税金から支払われていたりするかも知れない。
金に縁のない私がこんなことを言っても、どうせ貧乏人のひがみ根性程度のことにしか見えないだろうが、やはり、どう考えても彼の記者会見の発言はあまりに大人げない。そういう人物が日本の有識者の上位でふんぞり返っているということが悲しい。
自分で自分を見失って制御できなくなる前に潔く身を引くくらいの良識はほしいね。

まぁ、そんなわけで今朝はどうも朝から悶々として気持ちが乗りきらないから、仕事のバックミュージックを少し大きめにして、自分の時間をやりくりして乏しい予算をケチクサク使いながら、浜田での開催は最後になるかも知れない現代彫刻小品展の印刷原稿を校正手直ししたりしている。
例の如くクロはいつもの四畳半で爆睡している。そろそろティータイムにでもしよう。

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