工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

懺悔 

2016/05/22
Sun. 23:53

午前中に現代彫刻小品展がらみのことをいくつかすませて、ワイフの愛情たっぷり鴨そばを食べて万善寺へ向かった。
保賀地内上組の回覧板や配りものや集金もあるし、境内の掃除や草刈りもある。
一週間が過ぎるのがとにかく速い。

昨年まで7軒あった上組が、今年に入って数ヶ月の間に実質4軒に減った。1軒は孤独死で絶縁空き家。1軒は高齢夫婦世帯で施設入所。1軒は独居老人が事故で入院。万善寺も高齢者のおかみさんが一人で暮しているから近所付き合いに不具合を生じている。
こういう、どう考えても発展性の無い閉塞された環境であっても、そこを捨てるわけにもいかないし、なんとかして日常の最低の暮しを維持することだけはしなければいけない。本当は、私が寺暮らしを始めれば少しほど保賀の現状が改善できると思うが、現実をみるとそれも難しい。なかなか鍛えられる毎日を過ごしています・・・

4軒を集金して回ったら、全て留守で集金ゼロ。今月も支払いを立替えておくことになった。身体の動かないおかみさんは、頭と口だけは達者に動くので、私の動きのアレコレが気になってやかましく口を出す。自分でできることでもないから見て見ぬふりでほったらかしておいてほしいのだが、それができない。昼の陽が高い時、3畳の寺務所で寺の書き物をしていると、おかみさんがカステラを食べろとしつこく迫って仕事にならない。作業着に着替えて草刈りを始めたら、庭の玄関先から松やサツキの植え込みにかけて雑草が茶色にちぢれて枯れている。これも、おかみさんが無理して除草剤をまいた証拠。

人は、自分が知らない間に善業もすれば悪業もする。面白いもので、自分の善業は他人に嫉妬され他人の善業には何かと文句をつける。自分の悪業は他人のせいにして他人の悪業はそれ見たことかと毒づく。とにかく、人は世間を自分に都合よく生きている。
野良猫で生まれ育ったシロは、いまだに人の食べ物をつまみ食いして叱られている。シロはそうやって生き延びてきたことだから仕方がない。むしろ、悪いのはシロにつまみ食いをさせてしまった注意力が欠落した同居人(ボクやワイフ)の方だ。
寝ている時以外は常に吉田家脱走を画策しているクロはかなりの確率でそれを成功させている。その度にこっぴどく叱られているが本猫は罪の意識を感じていない。むしろ叱られるべきなのは脱走を成功させてしまっている人間(ボクやワイフ)の方だ。

我昔所造諸悪業 皆由無始貪瞋癡
(がしゃくしょぞうしょあくごう かいゆうむしとんじんち)
従身口意之所生 一切我今皆懺悔
(じゅうしんくいししょしょう いっさいがこんかいさんげ)
「私がこれまでしてきた諸々の悪業は、全て始まりの無い欲や怒りや愚なことなのです」
「それは身や口や心から生じたものなのだから、私は今ここでそれら全てを懺悔します」
このお経は、懺悔文(さんげもん)という華厳経行願品の一節で、お葬式の時をはじめとして、日常でよくお唱えする。
まぁ、自分自身に「また悪いことしちゃった。ごめんね♡!」と言っているようなもの。

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