工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

愚者 

2016/05/25
Wed. 11:33

夜のうちから雨が降りはじめた。
前日は風が強くて蒸し暑かったから「この風がやんだら雨になるだろうなぁ〜」と思っていたら、その通りになった。
蒸し暑い湿度のせいなのか、足首の古傷が疼きはじめて、一日のあいだに膝の調子も悪くなった。それにこのところ、デスクトップやラップトップを覗きつづけていて、日頃使わない脳みそを酷使しすぎている。そのせいか、首筋から肩から背中にかけてズシリと重たい感じが抜けきれない。
とにかく、自分の身体が今までと同じように動かなくなっている事だけはわかる。
夕方、まだ明るいうちから風呂をぬるめに沸かして、文庫本を持って入浴した。

こうして、「四苦八苦」が現実味をおびてきはじめた今日この頃・・・ここで踏ん張って苦行を乗り切るか、ここで都合よく現実逃避して心身を労るか・・・なかなか、思案のしどころであります。

四畳半の定位置を占領して、昼夜ことごとく私のデスクワークのジャマをしていたクロが、珍しく夜半をすぎて何処かへ消えた。昨夜は蒸し暑さのせいと、それにもう一つ現代彫刻小品展の準備で思うようにいかないことの心配もあって寝苦しくて寝返りばかりしていたから、彼はたぶんそれが鬱陶しくなってきたのだろう。
だれに気兼ねすることもなく本能に正直に生き続ける吉田家の同居猫やグッピー集団をみると、自分も含めて人間のあきれるほどの我欲の強さに恥じ入るばかりだ。

自分の日常にこれといって重要だとも思われないどうでもいい情報があまりにも多いと感じるものだから、もうずいぶん前から新聞やテレビとは縁遠くなってしまっているが、そのかわりSNSの方はマメにチェックしているようなところもある。これで吉田家の家族や彫刻関係のことなどはだいたい不都合無くチェックできている。
そのSNSで「殿、利息でござる!」の記事を目にした。
最近、チョット気になっている磯田道史さんの本が原作で、実在の人物や事実が元になっている。今の世の私利私欲に走る偽善公僕などとても理解不能な「四枚の般若(布施、愛語、利行、同事)」を実践した東北の小さな宿場町の人々の話である。
宗門高祖道元さまは、今から800年前に「四枚の般若を実践できることが偉いんだよ!」と云われた。
お釈迦様は今から2500年前に「自分が愚者であると自覚できているものは賢者なのだよ!」と云われた。さすがに、お釈迦様のお言葉は含蓄が深くて私のような凡人にはなかなか真意を読み切れないところもあるが、学歴や地位や収入の高低で人の賢愚を判断してはいけないというようなことなのかも知れない。

今の世の中、とにかくダレよりも強欲で頑強な自我を持つことが力の象徴となって人間社会の発展に繋がっているようなところもある。
この最近、自分の今まで気がつかなかった自分の怠慢や傲慢がチラホラ見え隠れして、身体の不調はけっこうそのせいかも知れない。

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