工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

付かず離れず 

2016/06/22
Wed. 17:48

そもそも、私が小まめにしたためているこのブログは、限りなく身内とその周辺の狭い世界を中心に個人事情の垂れ流しをしている程度のことだ。
だから、相当吉田家に興味のあるマニアな諸氏か、相当毎日を退屈に過ごしているモノ好きな諸氏か、それに吉田の家族身内か・・・そのくらいの訪問しかないはずだ。
そういうこともあるから、あえて自分の偏屈を隠すこともないし比較的気楽に毎日を1000字程度にまとめて時々の備忘録にしている。

今年に入ってから、もう何年も愛用しているラップトップの調子が少しずつ狂ってきて、その度に検証や修復を繰り返して騙しながら使っていたのだが、現代彫刻小品展と憲正さんの一周忌を中心に使い倒していたら、一気に状態が悪化して強烈に動きが鈍くなってしまった。最近は、夜寝る前になって布団へ潜り込んで腹ばいになってプチプチとキーボードを打つことが増えていたから、ワープロの文字を打つたびに回り始める虹のグルグルを見ていると、催眠術にかかったように眠くなって、気がつくと低反発枕へ顔を埋めてヨダレを垂らしていたりする。

ワイフは、もうずいぶん前からだらしない私の日常に嫌気がさして、ベタベタと近くに寄り付こうとしない。猫が同居するようになってからは彼女の隣には常にシロが寄り添っていて私の入り込む隙がない。彼女曰く、「寝る時くらいはゆっくりしたいの」ということらしい。つまり、私が彼女の隣でイジイジしていると落ち着かないということ。もう結婚して30年以上になるし、付き合い始めてからだと40年近くになる。自分の人生の半分以上を一緒に過ごしているわけだから、四六時中ベタベタとくっついている方がむしろ奇異なことかもしれない。今の付かず離れずの自立した大人の関係が続いているくらいが丁度良い加減なのだろう。
彫刻を造るときも、ひと頃のようにうるさく口を出すこともなくなったし、締め切りの日程もそれほど大きく狂うことなく辻褄が合うようになっている。お互いにギラギラと自分の彫刻を主張してしのぎを削って高め合うほどのこともしない。長い年月を経て、日常の暮らしの何処かで彫刻の制作や発表が特別なことでなくなったのだろう。
子供もできて家族が増えて、子育てを終わって各自が自立を始めて、気がつけばいつの間にかワイフと二人暮らしに戻っていた。そういえば、あの頃も黒い雄猫が同居していた。やはり、そういうお互いの心の拠り所がお互いから少しほどズレたところに存在しているということが刺激の緩和につながって、お互いに都合のいい適度な妥協が長続きの要因になっている気もする。

「誰にでもニコニコと笑っていたら疲れるばかりで良いことは一つもないよ。渋い顔をしている奴には渋い顔を返しておけば良いし、怒ってる奴には怒り返せば良いし、泣いてる奴には一緒に泣いてやれば良いんだよ」昔々・・人付き合いの悩み事相談に、そう答えた偉い方丈さんがいたとか・・・
私には含蓄が深くて真意がつかめないけど・・・夫婦なんてのも、結構そういう遠慮のない付き合いがひたすら毎日繰り返されているから長続きしているのかもしれない。
もっとも、どちらかがアホくさいほど鈍感だったら救いようがないだろうけどね・・

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