工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

彫刻と墓石 

2016/07/13
Wed. 16:20

ワイフのつくってくれたつまみが絶品で、久しぶりに酒が美味かった!
最近は、安いラムを炭酸水で割って飲んでいる。
世間では焼酎が流行りのようで、何処へ行っても誰と飲んでも焼酎ばかり。法事の斎膳でも施主さんやご親族が焼酎を飲んでいる。隣町の同宗の方丈さんも焼酎好きで、何処へ行ってもどういう時でも決まって焼酎をリクエストされる。
ワイフの前で酒のことをとやかく言うと、とたんに機嫌が悪くなるので酒絡みの話題を極力避けながら目立たないようにチビチビ飲んでいるのだが、時々思い出したように厳しく指摘されて酒の出鼻をくじかれることもあって、渋々と夕食の飲酒を我慢することがある。それでも大体は私の酒好きを見逃してくれていて、その上にこうして旨い酒のつまみを用意してくれるから、年間を均してみると概ね酒飲みの私を黙認してくれている気がする。

昨夜に酒がはかどったのは、そんな訳でワイフの造ってくれた砂肝のつまみが美味かったこともあるが、現代彫刻小品展の出品作品が完成した安堵感というものもかなり影響していたと思う。
この近年は、鉄と日本海に揉まれた石を組み合わせて彫刻にすることが多い。
幾つかの彫刻制作のテーマを使い分けてそれぞれに連作を造っていて、その日本海の石を使うのもその一つになっている。
行きつけの海岸も、最近は玉石の浜が侵食された上に漂着物が溜まって随分荒れてきたから、できるだけ良い条件の時は日本海で洗われた大小の玉石を結界君のリヤデッキに積めるだけ積んで持ち帰るようにしている。
今度の彫刻で使った福光石もその海岸から収集したもので、工場の倉庫にしばらく眠っていたものだ。それを時々取り出して、立ててみたり寝かせてみたりしながら転がしていたのだが、思い切ってそれを使ってみることにした。結果は、まぁまぁ納得できるものになって、ワイフに見せたら彼女も「結構面白いんじゃない」と言ってくれた。

クロがフギャフギャ鳴きながら朝の吉田家巡回を始めて、それで目が覚めた。外は梅雨らしい雨が降っている。万善寺の用事で墓地や墓石の撥遣法要を2つほど日程に入れていたのだが、生憎の雨になってしまった。
今はもう見る機会もなくなった波多石の墓石があった。
原石は青御影の巨大な玉石で、それが風化して丸くなった山に埋まっていたものだ。山全体が石山というわけでもないから、採石には無駄が多くてその分値が張る。丸い石から四角い墓石を切り出すだけでも歩留まりが悪くてそれでまた値が上がる。切ってみると割れ目が走っていて使い物にならなかったりして、結局粉砕して砂利にする。
とにかくこの波多石は石屋泣かせだったのだが、それでも昭和の頃までは細々と墓石細工が残っていた。このたび墓石撥遣で出かけた先は、波多石の採れる近くだったからこうして墓石になって残っていたのだろう。
坊主的にみると石の姿が周囲の借景に溶け込んで柔らかく優しげで上品に見える。彫刻家的に見てもなかなか魅力的で福光石より上だ。廃棄の墓石が実に勿体無い。
空が少し明るくなってきたから、これから夕方にかけて雨も上がる気がする。

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