工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

オヤジの暑い夏 

2016/07/29
Fri. 23:00

島根県仁多郡奥出雲町には「鉄の彫刻美術館」があって下田治氏の彫刻がある。
野外彫刻と室内の彫刻にドローイングや絵画を併せるとかなりの点数が収蔵されている。
普通一般的に見ると、下田氏個人の私設美術館といっても良い気がするが、それがどういう経緯で「鉄の彫刻美術館」と命名されたのかはわからない。
とにかく、私のような主に鉄を使った抽象彫刻の作家は、一度じっくりと落ち着いて下田氏の彫刻を研究することも大事なことだと思う。

現代彫刻小品展を奥出雲町の横田で開催しようと思ったのは、その辺り一帯がたたら製鉄の一大工業地帯だったからで、私のような鉄の彫刻作家にとっては生涯に一度くらいは制作や発表の通過点として設定しておきたかった場所だったからだ。
実は、もうカレコレ30年位前に一度本気に具体的にそのあたりの何処かで自分の個展を開こうと計画を立て始めたことがあった。
結果としては残念ながら転勤移動の方向が真逆になってその機会を逸してしまった。
それからしばらくしてたどり着いたのが現在吉田家が暮らしている石見銀山だったということだ。
横田のあたりで計画していた個展を石見銀山で開くことになったわけだが、それも何かの縁というわけで、それはそれで良かったことだと思っている。
自分では特にシツコイ人間でもないと思っているが、こうして30年の時を経てやっと当初の願いに一歩近づけたふうにも思えて、なんとなく年甲斐もなく感傷に浸っている自分がいたりして面白い。

自分で言うのもどうかと思うが、私はどちらかと言うと人見知りの方で、初対面の人となかなかすぐに素直に仲良くなれないようなところがある。それでも、さすがにこの歳までダラダラと海千山千で生き延びていると、それなりに世間のベーシックなレベルの付き合いくらいはそれほど踏ん張らなくても比較的楽にできるようになってきた・・・と自分では思っている。
まず、大切なのはその人がどれだけ他人のために自分の汗を流してくれるかということの見極めに尽きる。これを見誤るとひどい時は修復不能になるまでのダメージを受けてしまう。
過去にそういう失敗を何度も繰り返してきたから、フリーターオヤジになってからあとは概ね無難に過ぎて今に至っている。
とにかく、まず大事なのは自分でできることは全て自分でしようと思うこと。無理はしないということ。極力他人に迷惑をかけないということ。それに尽きる。その辺りをキチンと抑えておくと、自分一人でできないことがとても良く見えてくる。そこで、自分でできないことをダレに変わってもらうかが大事な人選になってきて、そのあたりがまずはお互いの信頼関係に重要な定義域の要素となる。
これから、棚経の合間を縫って奥出雲町へ通う機械が増すだろう。
現代彫刻小品展のチラシやポスターの配布をしながら、地域の皆さんと世間話を繰り返しながらさり気なく信用の拡散と情報の収集にとりかかる。
当分の間、吉田の暑い夏が続きそうだ。

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