工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

ノリちゃんワールド 

2016/08/03
Wed. 23:11

棚経がスタートした。
これから20日過ぎまで、ほぼ毎日飯南高原のアチコチに改良衣姿の怪しげな坊主が出没することになる。
毎年だいたい同じ日の同じ時間に棚経を決めているから、飯南高原へ散らばっている幾つかの他宗派同職(つまり、坊主やご院家)と同じ施主家で鉢合わせすることが数回ある。
今日の施主家も数少ない鉢合わせの1軒で、玄関へ入ったら仏壇の方から「なぁ〜もあぁ〜みだぁぁ〜〜んぶぅぅ〜〜〜」が聞こえてきた。
浄土真宗のご院家さんは小学校から中学校までの同級生である。
あの頃は、学力もダントツでもう一人の女の子Hさんと常に首位を争っていた秀才であった。高校へ進学するときも、当時島根県トップの松江にある普通高校へ合格した。高校から別れたからその後彼がどのような道を進んだか知らないが、私がUターンで島根に帰った時には、地元の役場の職員で働いていた。同級生の仲間内では人望もあって人当たりもよく、おまけに頭も良くて策士でもあるから、いずれは「飯南町を引っ張る町長にでもなってくれ!」などと持ち上げられていた。年齢的にいってもこれから一念発起して次期町長選に立候補しても全く遜色ないほどの人だが、さて、本人はどう思っているのだろう。
彼と比較するのもどうかと思うが、私の方は地域や同級生の人望もない偏人扱いをされっぱなしだから、彼のことを思うと随分気楽に我儘に暮らしやすいところもある。
さて、お経はというと、これは宗派が違うからなんとも比較しにくいが、二人共親譲りのよく似た声をしていて、今日のお経も先日亡くなった彼のお父さんそっくりだった。私も行先で時々そのようなことを云われるが、私の場合はだいたいその後に「お父さんのお経声は良かったがぁ〜〜♡」と比較される。聞く身にとってはなかなか複雑なもので、嬉しくもあり悲しくもあり、悲喜交交坊主にあるまじく心が乱れてお経声も裏返ってしまったりするのである。

万善寺の3畳寺務所へ帰ってきたら今日に何処かで待ち合わせしようと約束していた何時もの印刷屋さんから電話があった。棚経も、「こんちもさいなら」でチャッチャと済ますわけにもいかないところがあって、随分と迷惑をかけてしまったが、その失礼の詫びも込めて、近所の待ち合わせ場所でアイスコーヒーをごちそうしておいた。
それからその足で奥出雲町の関係各所を回っていたらおかみさんから怒りの電話が入った。
坊主が行き先も告げないで何処をほっつき歩いているんだ!とまぁ、何時ものノリだ。
ノリというと・・・ノリちゃんには毎年現代彫刻小品展のことで大変お世話になっている。
私のどちらかの腕か足といったところだ。彼女がいてくれなかったら展覧会も上手く回らないだろう。奥出雲町は彼女の自宅からかなり離れているし、さて何処まで手伝ってもらえるやら・・・今からそれを心配している。
そのノリちゃんが福光石を叩いて展覧会へ出品してきた。こういう、手頃な大きさの小さい彫刻だと、色々素材の工夫や開拓が出来るようなところもあるから、それがまた面白い。現在のノリちゃんの彫刻テーマも、何処かしらこの展覧会へ出品を続ける間に固まってきたような気がしている。「そろそろ、いい頃合いかもしれないな・・」と思って、個展の誘いをしてみたら、パクリと食いついてくれた。今年の秋には、ノリちゃんワールドが観られそうだ。楽しみにしている。

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