工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

斐伊川土手の向こうに陽が沈む 

2016/08/20
Sat. 23:27

残暑が厳しい1日だった。朝、万善事を出発する時は、すでに結界君の夜露が乾いていた。
8月に入ってから始めてだと思うほど久しぶりに、現代彫刻小品展のことで終日仕事をしようと心に決めた。
最近絶え間なく寺のことでいろいろあったから、自分の自覚がないまま、疲れが溜まっているのだろう。真夜中に身体中の筋肉が強張った気になって目がさめると、あとは朝までなかなか眠れないまま映画を見たり本を読んだりして過ごしてしまう。二度寝から目覚めたのがまだ早朝4時くらいだった。いつものことを思うとよく寝た方だ。
奥出雲町へ出かける準備はすでに終わっているから、朝の身支度を済ませて一気に結界君をすっ飛ばした。今度彫刻展の会場でお世話になるガラス工芸館に到着して結界君から出たら、まるでサウナに入っているように一気に汗が噴き出した。

一人で約60点の彫刻を展示しなければいけないから、梱包してある彫刻を取り出したり展示台のレイアウトをしたりして、それだけで結構時間がかかった。
奥出雲町内には2カ所にファミリーマートがある。コンビニの中ではそこのコーヒーが一番好きだ。マイポットを持ち込んで、Lサイズ2杯分を頼んだら、店員のお姉さんが不思議な顔をしていた。別にコーヒー好きのオヤジがいても良いだろうに、その店ではあまりコーヒーが出ないのかもしれない。これからしばらく奥出雲へ日参することになるから、次回はもう一軒のファミリーマートへ行ってみようと思う。

昼食らしきものはサンドイッチで済ませ、ペットボトル2本で水分補給をした。
おおよそ彫刻の配置が決まって、それからが悩みどころになる。
昨日まではワイフも手伝ってくれるように頼んであったが、結局、石見銀山の吉田家からの距離が長くて車の運転を渋ってしまった。だから彼女の車に積み込んである2人の作家の彫刻がまだ無い。午後になって島根大学の教育学部で彫刻を勉強していた女の子が、制作途中の木彫を持ってきた。朴木だというが、なかなか渋い味わいでいい色をしている。私はその色が気に入ったのだが彼女の方は今ひとつのようだ。職場が益田にあって、休日を利用して松江の大学の研究室に出かけて、其処を借りて制作しているらしい。確かに、いろいろな道具も揃っているし、学生の頃から慣れている場所だから落ち着いて制作できるのだろう。それにしても、長い長い島根県のほぼ両端にある街から街へ通って制作をしている姿を想像すると、どう考えても時間のロスがもったいないと思ってしまう。私も、島根に帰って10年くらいは、片道1時間半の距離を仕事が終わってから往復して彫刻を造っていたから他人のことは言えないが、まぁ、若いうちはそれも勉強だと思って乗り切るしかない。そうやって、苦労しながらでも、工夫しながら制作を続けていくことに大きな意味がある。途中で息切れして挫折してしまうと、それから後、後悔ばかりの自分の人生が始まってしまう。私にできることなど特にこれといって何かあるわけでもないが、こうして自分の彫刻を持ってきてお伺いを立ててもらえる間はできる限りのお手伝いをさせてもらおうと思っている。
展示作業は時間切れで途中になった。斐伊川土手の先に夕日が沈む。いつの間にか、ずいぶん日が短くなっていた。

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