工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

奉納ミュージカル 

2016/10/03
Mon. 08:42

アッという間に過ぎた1日だったが、それなりに充実していた。

すでに数か月前から予約が入っていた年回法事があったので、石見銀山の自宅を8時前には出発した。
もう10月に入っているのに、土間から町並みへ出るとムワァ〜〜っと生ぬるく淀んだ、なんとも秋らしくない空気が漂っていた。宗門では衣替えが厳しくて夏用の大衣はもう着衣できないのだが、とてもそこまで真面目に堅苦しく振る舞うことも出来そうにないくらい蒸し暑い。なんちゃって坊主としては、そのあたりの自覚も希薄だったりするから、特に迷うこともなく普通に夏衣一式を準備した。
法事には、埼玉の方からもご親族が帰省されていて、和やかな雰囲気が漂っていた。前夜は久しぶりのご親族再開でさぞかし盛り上がったことだろう。
夏衣の言い訳をして昔ながらの万善寺様式の法事をして、久しぶりに、本当に久しぶりに3時間の法事を済ませた。
先代の頃でも、近年は万善寺の古式に則った法事など、1年に数回しか無かった。私の代になってからは急激に旧態の様式が崩壊しつつある。こればかりは施主さんの都合もあるから坊主の見解を押し売りするわけにもいかない。なんちゃって坊主としもそれなりに悩んだりしているわけですよ。

墓参りを済ませて斎膳について午前中がアッという間に終わって、石見銀山へ引き返すと、すでにワイフがコーヒーをポットに用意してくれたりして準備万端。
夕方から稲田神社の拝殿前で行われる奉納ミュージカルがある。
何時ものラフなスタイルに着替えて奥出雲へ出発した。

曇り空だったが、ギリギリで雨にならなかった。
私もワイフも、昔々は演劇や映画へよく出かけた。今では改まって観劇することなど本当に稀になった。テレビをみることも激減しているし、2時間程度の映画も、それをゆっくり観る時間がなかなか確保できない。そういう毎日で都合をつけて観ることが出来たミュージカルは、色々な創造を想起できる良い機会になった。音響や舞台や照明のことなど、たくさんのスタッフが協力して造り上げることの難しさを感じた。観客の立場としては、脚本や演出の振り幅がもう少し広く出来ていると一般に受け入れやすいのかなとも感じたが、そのあたりであまり大衆に迎合しすぎるのも演劇のテーマとかコンセプトがブレてしまうこともあるし、まぁ、自分たち組織メンバーがやりたいことをやりたいように素直に演じきったほうが達成感もあるだろうなと思った。
このあたりの表現活動は、彫刻も演劇も何も変わることがない。
それぞれの領域でシンプルに表現できる手段をそれぞれが見つけて全うすればいい。
少なくても、私はそう思って自分の彫刻と向き合っている。

帰りの石見銀山までの2時間は、なんとなく気が高ぶっていた。途中、出雲市を通過するので、駅前の居酒屋で1杯飲んだ。それからワイフが運転を変わって帰宅したのが12時前。ネコチャンズはすでに爆睡してオヤジの帰宅は完全に無視された。

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