工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

眠れない夜 

2016/10/21
Fri. 03:02

最近、朝夕が少し寒くなってきたかなと思うようになったが、それでも少し動くとすぐに汗ばんでくる。そろそろ10月も終盤に差し掛かっているこの時期に、昼間は半袖でいても何の問題もなく過ごせている。

落ち着いてデスクワークが出来ないまま午前中を石見銀山に居た。
大工の棟梁が気を利かせて、最近慌ただしく過ごしている吉田の日常にピタリと自分のスケジュールを合わせてくれた。
棟梁の仕事場は石見銀山の町並みから少し離れたところを走るバイパス道の脇にある。そこは携帯各社の電波の谷になっていて、こちらの用事で電話をしてもほぼ100%通じることがない。それでも、着信履歴を残しておいたら適度なタイムラグを挟んで用が済んでしまう。長い経験値のなかで絶妙な棟梁ペースが出来上がっているのだろう。
確かに、自分の仕事中に都合を無視した容赦ない電話が入ったりすると、途端に集中力が切れて仕事の手順が乱れたりすることも多々経験しているから、「何の用事だったかナ?」と、それこそ自分の都合で電話を返してくるあたりの棟梁の仕事ぶりは、ある意味理にかなっているのかもしれない。

私の彫刻絡みのプロジェクトには、棟梁の存在を欠かすことが出来ない。
石見銀山に移り住んで20年を過ぎたが、その間に、少しずつ自分の周辺の付き合いが整理されて、それなりの信頼関係が出来上がって今に続いている付き合いはそう多くない。周辺に暮らす彫刻仲間でも、それぞれ自分の暮らしがあるからどこかしら遠慮しているところもあって付き合いにくかったりしているから棟梁は別格の存在になる。

万善寺の都合が優先になった何年も前から、思いついては立ち消えしていたギャラリーが、棟梁の手早い仕事ぶりで再稼働しつつある。
大工仕事のノイズを聞きながら、戒名を考えて決めたりセッセと墨をすって七日塔婆や白木位牌などの葬儀用仏具一式を午前中いっぱいで書き上げたりした。
先日の早朝電話からスタートした葬儀の日程が固まって、昨夜が通夜だった。斎場まで片道1時間半の距離を往復する事になったのだが、数か月前から決まっていた万善寺近所の施主家墓石点眼もあったから、結局島根県の中央から東をぐるりと一周りする格好になって、帰宅したのが夜の10時近かった。
夕食とも夜食とも酒のつまみともいえるような、なんとも曖昧な食事を終わって書斎へ引き上げたらもう午前0時近くなっていた。明日は葬儀があって荼毘があって初七日法要も引き続くことになるから結局それだけで1日仕事になる
何事もなければ、富山地内で公開制作用の竹を切り出す一日を予定していた。
ワイフに代行を頼んで、富山のセンター長さんへことわりの電話を入れて凌ぐしか無い。

一晩寝たら、またまた早朝に自宅を出発して大阪へ向かう。
彫刻の搬出がその直後だから、大阪から東京へ直行することになる。
2・3時間寝たら、すぐに目が覚めて、色々なことが真夜中の脳みそを刺激する。
クロが鳴きながら夜の吉田家を巡回し始めて、私の足元を通り過ぎた。ヒンヤリとした夜気が揺れた。

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この記事に対するコメント

さすが棟梁、いつも棟梁以上の力をおしみなく貸してくれる姿はずっと変わりありませんね!大好きです!
鉄人、移動に体お気をつけください!

オーイくぼぐっちゃん #- | URL | 2016/10/23 17:48 * edit *

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