工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

再開ー旅の空 

2016/10/29
Sat. 06:26

特にオフレコというわけでも無いのだろうが、こういうことは何かとデリケートなもろもろも無いわけでも無いだろうし・・・なんて、喉の奥に魚の骨でも刺さった感じの言い回しになってしまったが、とにかく、節目の時期というものを誤ると八方ややこしいことになりそうだからと思って、どちらかというと最近はその話題を避けていたようなところもあった。
やたらともったいぶった感じになってしまったが、ようは、万善寺と比較的縁の深い松江の同宗寺院の落慶法要が2日に渡って盛大に挙行されるということ。
総工費が推定2億円くらいかかっていそうな立派な本堂が完成して、その記念法要をするにあたって、関係寺院が参集してお手伝いをすることになるわけだが、私の役割は、式典全体の記録用写真係を当てていただいた。
膝が壊れて回復不能状態でもあるし、それで長時間の正座も難しいと思っていたから、丁度良い配役のような気もしたが、一方で延々ととめどなく続く内外の様子を遺漏無いように記録するという大役でもあって、少々緊張もしている。

昨日、記録写真でペアを任された松江市の吉祥寺さんへ事前の打ち合わせに出かけた。
松江で泊まり込みの随喜になるので、万善寺にあるいちばん見た目に上等そうな大衣や袈裟を探したり、謹上の書物や封筒を折ったりして準備した後、松江に向かった。
島根県の県境辺りから北上を始めると、途中から雨がしだいに強くなってきた。改良衣でいるから念のために黒傘を結界君へ用意したのだが、大正解だった。
グーグルマップを頼りに吉祥寺さんを目指したが、何せ通信制限がかかりっぱなしのiPhoneのことで、全く用をなさない。途中、松江の市内へ入ってから何度もハザード駐車して現在地を確認しながら、ほぼ予定通りの時間で到着した。
はじめての方丈さんで、山寺のナンチャッテチキン坊主は心臓ドキドキバクバクだったが、おかげさまでとても気さくで優しそうな方丈さん(見た目は・・・)だったので助かった。
春先に絶不調に陥った年代物のボクの愛機MacBook Proを開いて、方丈さんのデジカメの動作確認をしたり、式典での動線を打ち合わせたりして、あとは世間話に花が咲いた。
方丈さんは、永年勤務の職を辞してから、一念発起船舶免許を取得して、ほんの数年前まで松江城周遊堀川遊覧の船頭さんをしていらしたそうだ。自分で言うのも何だが、吉田もそれなりに変人坊主にくくられても言い訳できないような暮らしぶりだが、吉祥寺さんもなかなかの気骨坊主に思えて、不覚にも身勝手に親近感を覚えてしまった。
午前中のドタバタでコーヒーの禁断症状が出かかっていたところへ、タイムリーな奥さんの気遣いコーヒーをたっぷり飲むことが出来て、それで随分気持ちがシャンとした。
約1時間ほどがアッという間に過ぎて、吉祥寺さんをあとにして、そのまま先日お葬式をした施主さん宅へ移動した。
初七日のお経を読んで、ここでもなかなかおもしろい世間話に花が咲いて、珍しいどら焼きを食べることも出来た。
すでに夕闇が迫ってほとんど夜になった松江の街は雨の勢いが増して傘なしでは歩けないほどになっていた。帰りに途中の同宗寺院へ用事をすませた。
これから2日間緊張が続いたあと、一気にとみやま彫刻フィールドアートワークになる。

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