工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

教室個展〜坂野歩〜 

2016/11/12
Sat. 17:03

坂野歩さんは、島根県の川本町出身で、現在京都に住んでいる。
私と同じ鉄の彫刻家でもある周藤さんが川本の高校へ勤務していた時の生徒さんだったはずだから、まだけっこう若い。それでも随分前のことになるから、どのような経緯で私と親しくなったかというあたりのことはあまりよく覚えていない。受験勉強の時に彼女のデッサンを見ていたような気がする。付き合いというとその程度のことだが、なんとなく人懐っこいところもあるし、時々思い出したように連絡もしてくれるし、それなりに気になる娘で、付かず離れずの付き合いが続いている。

彼女が沖縄の芸大で勉強していた頃は泡盛を持って帰ってくれたこともある。その沖縄で日本画の技法を習得して、その縁もあってか、あの世界的に有名な島根の足立美術館へ就職した。
彼女が勤務している間に一度は美術館へ行こうと思っていたのに、それが叶わないままサッサと京都へ移住してしまった。
時々届く個展の案内を見て、制作を続けていることはわかっていたから、富山町の企画のことを少しほど説明して教室個展に誘ってみると、しばらくしてOKの返事がきた。生活の拠点が京都だし、展覧会をはじめる前に会場の下見をすることも難しいから、メールのやりとりで教室の様子を伝えるくらいしかできなかった。

富山のことは、基本的に彫刻主体の企画であるから、教室個展はできるだけ平面の作家を選んで声をかけるようにしている。そのあたりの隠された狙いはあるが、それを語ってどうなることでもないので割愛しておく。結局は、美術文化に縁遠い島根の片田舎で、ソコソコなレベルの現代美術を幅広く体験できるというあたりに旨味があるのだよ!・・・と、自分では意識しているところである。

坂野歩さんは、会期の前半2日間ほど会場当番をして京都へ帰っていった。
最終日に、島大の新井氏が訪ねてくれた。
彼は、確か私とほぼ同じくらいの年齢のはずで、島大教育学部で絵画の研究室を持っている。学生さんの面倒見もいいし、大学を離れても縁を絶やさない付き合いが出来ていて吉田的にはもちろん作品も含めて彼の人柄を特別な美術家として意識している。その彼が、坂野個展の作品技法にいい感じで食いついていた。
日本画の技法というより、画材のテクスチャーが彼にとって新鮮に感じたのかもしれない。
坂野さんの絵画は、俗に言う日本画独特の世界観を意識させないところに不思議な面白さがあってそれが魅力にもなっている。彼女の制作テーマの何処かに私的な情感を強く含んでいるからかもしれない。
暮らしの生業は学芸員であるようだから、それはそれでかなり大変な仕事であるだろう。限られた時間で作品制作を継続することはなかなか難しいことだろう。
なんでもかんでも大作がいいというわけでもないし、手頃なサイズの小品でも自分の世界観を表現することは出来るはずだ・・・が、大は小を兼ねることは出来るものの、小が大を兼ねることはなかなか難しいものでもある。
坂野さんには、これからも生涯作品制作の道を捨てないでもらいたいと思っている。

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