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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

窯変(ようへん)の産業廃棄物 

2010/02/25
Thu. 22:44

娘が通う中学校は、知り合いの一級建築士の設計で新築された、築20年足らずの新しい学校です。
最近の少子化で、この学校も統合の話しが出ていて、地域や保護者はこの数年賛否で揺れています。

実は、この中学校は伝統的な特色があって、統合されるとその伝統も絶えてしまうことになります。
学校のある地域は山全体が粘土の宝庫で、昔から瓦産業の発達したところです。
その関係で、中学校には登り窯があります。
毎年、夏になると生徒を中心に、地域住民や保護者が集まって、思い思いに制作した陶芸の器を焼き上げます。

改築前の登り窯は、永年の焼成ですっかり窯変し、重厚な風合いを醸し出していました。
学校新築に併せて取り壊された登り窯の煉瓦は、その他の産業廃棄物と一緒に処分される寸前でしたが、学校の歴史でもあるこの窯変煉瓦は、絶対に残さなければいけないと一級建築士にかけあって、何とか新校舎の玄関壁を飾ることで生き残りの道が開けました。

煉瓦の再利用が決まってから、何日か通って工事の担当者と工法などの打合せをしながら壁面レリーフに仕上げました。それでも生きのびたのは一握りの煉瓦だけで、ほとんどは廃材処分されてしまいました。
私にとっては、思い出深い仕事のひとつです。

IMG_6789.jpg 屋根の瓦はもちろん地元産です
IMG_6793.jpg窯変煉瓦の味わいは見飽きることがありません

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