工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

引き継ぎ 

2016/12/07
Wed. 20:34

広島の葬儀の後の初七日のお経が終わってから、少しだけお話をさせてもらった。
内容は、桜の老木が次の代に命を引き継いで生き残り続けるワザの話。
どうも、葬式の場でお話するネタでも無いような気がしたが、亡くなったおばあさんは、概ね大往生といってもいいと思ったので、残されたご親族へ菩提寺からのお願いを込めてお話させていただいたつもりだった。
ようするに、「今の自分があるのも産み育ててくれた両親があってのことなんだよ!」というあたりまえを忘れないようにしましょうね・・ということ。それは、自分の子や孫の代まで引き継がれていくことでもあるということで、子は親の背中を見て育っているということなのです。

田舎の方とは違って街場のことなので、斎膳の意味もわからないまま、「お昼ごはん」感覚のお誘いを受けた。坊主が膳についたら、一品も残さずに平らげるのが礼儀だと前住職から教わっていて、時と場合をわきまえながらできるだけそいういう風に務めるようにしているが、最近は、最初からテーブルに持ち帰り用の弁当膳が並んでいることが常識になりつつある。小さい頃から副住職時代も含めて前住職の昔からのことを知らないわけでもないので何かしら味気ない気もするが、時代の流れがそういう風に変わってきていることもあるし、さり気なくお昼ごはんのお付き合いをして石見銀山へ帰った。

ワイフの車もないし、2日ぶりに無人の吉田家の玄関へ入ると、やっぱりネコチャンズに軽く無視された。ストーブも冷たく冷え切っている。少し落ち着いてからメール確認をしながら深焙煎の豆を挽いた。留守の間に300件以上の着信が溜まっている。市役所の教育委員会から旧富山小学校の光熱水費請求が届いていた。たった4日間の電気代だけで1万円を越えている。吉田家の1ヶ月の使用料でもせいぜい2万円程度のことなので、公共施設の必要経費も馬鹿にならないものだ。廃校の施設を開放しないまま物置代わりに使い続けるよりはマシだろうと思って使わせてもらっているが、富山町住民ではない外部の任意の団体が使用するのだからということで、そのような使用料が計上されるようだ。富山町の住民ではないけど大田市に現住所はあるんだけどね。解釈は色々と都合よく読み替えが出来ているようで現実はなかなか厳しく出来ている。

ウソかホントか知らないが、桜の話は造園業の気難しいオヤジが喋っていたことを思い出したからで、彼曰く、「桜の寿命はだいたい80年が普通なのだ!」そうだ。だから、昔は子供が生まれると記念に桜を植樹することもあったらしい。環境の条件や、手入れ次第で寿命はマチマチらしいが、歳をとって弱り始めた桜は、気根の元になるような芽を地面に向かって伸ばし始める。運が良ければ、その芽の先が地面まで届いてつっかえ棒代わりに桜の老木を支えつつやがて地面に根付いて代替わりしながら生きながらえる。世代交代が上手くいくと若い幹が太り、老木を抱え込みながら成長して大木になるのだそうだ。
石見銀山の桜は、この近年一気に病気が広がって年々弱っている。
万善寺の巨大な枝垂桜も冬の雪の重みに耐えられなくなって、遂に朽ちて果てた。
まぁ、今の吉田家には気根の芽が出るような兆候は皆無だな・・・
石見銀山や富山町や、それに万善寺や飯南高原はちゃんと世代交代できるのかなぁ〜?

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