工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

節目の納会 

2016/12/13
Tue. 19:06

今の吉田にとって、1.5日の休息はとても良い心の疲労回復になった。

面白いものだ。
ほんの10年前は土日の休日があたりまえで、たまに、その休日返上で万善寺の法事が入ったりすると、メチャクチャ損をしたふうに感じて、だいたいがふてくされ気味に憲正さんのお付坊主を務めていた。土日休日の決まっている仕事を辞してからも、その癖が身体にも心にも染み付いていて、「他人が休んでいるのになんで自分だけ働かなきゃいけないんだ・・」と、不満タラタラに仕事をすることばかりだった。そういう気持ちの動きは、どこかしら態度になって現れるから、はじめからほとんど持ち合わせることもない信用もアッという間に崩れ去ってしまって、目先の仕事もどんどん減って、1年毎に収入も減収が加速して、年収が辞職前の4分の1くらいに落ち込んでしまっていたのを2010年の申告時期になって気付いた。それからしばらくはドタバタと慌ててワンオーナーのギャラリーを立ち上げたりしたが、それもしばらくして憲正さんの病気悪化で頓挫した。

いい歳をしたオヤジがこれといった人生の目標もなく定職にもつかないままフラフラと坊主家業を引き継いでしまっているわけだから、普通だったらとっくに家族に見放されてしまっていておかしくないくらいなのに、その頃のワイフはこれといって過激な愚痴をこぼす訳でもなく粛々とアルバイトやパートや時間講師などを引き受けながら家事を支えてくれていた。私の方はそれでも彫刻だけは真面目に本気に制作を続けていて、ワイフの個展を企画したりして暇を乗り切っているうちに、「やっぱり自分にはこれしかないな・・」と、改めて正面から自分の彫刻に向き合うことを決めた。それで始めたのが、「現代彫刻小品展」というわけで、貯金も家計も底をついて、借金だけはタップリ溜まっているという金欠状態なのに、そういう吉田家の経済状態を全く無視して、とにかくありったけの金をかき集めてスタートさせた。

現代彫刻小品展は、石見銀山で5回、浜田世界こども美術館で5回と、今年奥出雲町で1回ほど開催するまでになった。
石見銀山の5回の内、最初の2年間2回分は出品作家の出品料と自己資金でまかなった。今思うと、よく2年間も自腹で乗り切ってきたものだと恐ろしくなる。しかし、その2年間の蓄積というか実績というか、そういうものがないと現在のように各所からの助成金を獲得することはできなかったと思う。助成金のおかげでプロの彫刻家も講師依頼できて、展覧会やワークショップの質も保てたわけだ。

気がつけば、あれから10年近く経った。今は1日の休日もなかなか確保できない。
これから先、確実に歳をとって心身の老化が進む。いつまでも、現状にしがみついているわけにもいかないし、そろそろ、それなりの潮時が近づいているような気もする。なかなかすんなりと次に引き継ぐことも難しい・・・というより、まず限りなく不可能に近いことかもしれない。
今週に入って、今年最後の再稼働を始めた。
今週末は、空に近い町とみやまの旧富山小学校で今年最後の納会を盛大に開催する。

IMG_1224_20161213190543c64.jpg

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

この記事に対するコメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://tetujin29.blog31.fc2.com/tb.php/2520-2fb8c7e4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

2017-06