工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

春色無高下 花枝自短長 

2017/01/09
Mon. 21:02

今年最初の3連休最終日は、仏事が立て込んで3畳の寺務所兼用の書斎へ落ち着いたのは午後の4時近かった。

かすかな雨音で目覚めた時は朝の4時過ぎだった。
雪でなければいいやと二度寝に入ろうとしたら、庫裏の玄関先で木の板がひっくり返るような物音がして、それで気になって眠れなくなった。風もそれほど強くなさそうだし、きっとタヌキか何かの仕業だろうということにしてウツラウツラしていたら、今度は本堂の裏の座の下辺りで獣の格闘のドタバタが聞こえてきた。
野生の動物は朝が早い。結局二度寝のタイミングを逃して、読みかけの文庫本を鞄から取り出した。

改良衣に着替えて、裏書きに「春色無高下 花枝自短長」と書いた塔婆を結界君に積み込んで万善寺を出発する頃は、雨が本格的に降り始めた。片方だけになった雪駄は、一晩でもう片方も消えていた。あの格闘は雪駄の取り合いだったかもしれない。
島根県境を越えて片道40分位先にあるお宅まで結界君を走らせて、30分ほど七日のお経を読んで、お茶をいただきながら世間話をして、広島県から県境を越えて島根県の次の法事のお宅へ回った。
法事が終わった時はお昼を回っていて、すでに準備してあった豪華な斎膳をいただくことになった。一昔ならお酒も出るところだが、今時はそれはない。帰りに膳のおすそ分けを頂き、それにビールも忍ばせてあった。

今日の雨は結構冷たい雨で、このままいけば雪に変わりそうな雰囲気だ。
寺へ帰って、それでも雪駄が見つかるかもしれないからと雨の中を濡れながら探したが見つからなかった。それから、本堂の荘厳を片付ける前に、「お経さんだけ上げておいて」と頼まれていた年回法要をした。こうして施主家のお参りのない法事の時は、「妙法蓮華経如来寿量品」を読み上げることにしている。そのお経は、偈文の前段が結構長くて、ゆっくりと最後まで読み上げた場合の総時間は30分を軽く超える。それにもう2つばかり別のお経を添えて1時間少々で年回法要の一式が完了する。お参りがない坊主一人の法事は味気ない気もするが、どちらかというと私はそれも結構好きで、時間を気にしないでゆっくりと思うままにお経が読める良さもある。この年回法要の様子は、記録の写真をとって後ほどお檀家さんまで塔婆と一緒に届けることになる。近隣にお住まいのお檀家さんは直接持参して報告をする。遠方のお檀家さんは塔婆も小さな経木塔婆で済ませて郵送する。
最近の仏教はどうも商売的要素が濃厚になってきて、個人的には気に入らないところもあるが、施主さんの事情もあるし、複雑だ。

荘厳と松竹梅としめ縄がなくなった本堂は、いつもの質素な須弥壇に戻った。
私は、この飾り気のない観音堂のような質素な本堂がスキだ。
昨年末に松竹梅と一緒にお供えしておいたシキビが年を超えて花を咲かせていた。
裏書きの一節は私のスキな禅語である。確か、圓悟禅師さまのお言葉だったような・・?
違うかもしれない・・興味のある方はググッてみてください・・・

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