工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

真夜中の猫 

2017/05/04
Thu. 23:13

深夜2時を過ぎたあたりに猫のクロがゴソゴソ起き出してフギャフギャ鳴きながらひとしきり吉田家を徘徊する。
癖になったというか習慣づいたというか、そういうふうだが、推察するに最近立て続けに脱走成功を果たしているから、たぶん野外の何処か適当な場所に自分の気に入ったトイレを決めたのだと思う。

クロが吉田家のトイレでオシッコをすると、勢いが過ぎて壁を超えてしまう時がある。
だいたい、猫科の動物のオスは、自分にオシッコの匂いがつかないようにしたいのか縄張りを確認したり主張したりしたいのか、真横にオシッコを飛ばすことが多いらしい。
学生時代は、上野動物園のトラの檻のすぐ近くで10年間を過ごしたから、その状況を幾度か目撃している。同じ猫科でもトラと猫では放尿のスケールが違いすぎて比べ物にならないだろうが、それでもクロを見ているとそれなりに元気の良い放尿を真横に飛ばしていたりする。
脱走の出口を求めて毎晩の吉田家徘徊も、尿意を感じたクロが度重なる脱走を経験する中で、何時の頃から野外の放尿の開放感を覚えてしまったからなのだろう。
結局、脱走を失敗したクロは我慢できなくて仕方なしに吉田家トイレで放尿を済ませてひと心地つくと、何事もなかったようにさりげなく私の横をすり抜けて自分の寝場所へ落ち着く。
だいたいそれが1時間近く続くから、そのうち自分まで尿意を我慢できなくなってゴソゴソ起き出してトイレに行く。猫と人間のオス同士が時間差で真夜中のツレションをしているようなものだ。

猫というと、たぶん島大教育学部で美術を勉強していた時の仲間なのだろう、彼らが集まって「にゃんとまぁ猫展」というグループ展が始まったからワイフと待ち合わせて松江の美術館まで行った。出品者の一人が万善寺の蔵の軒先で杉の丸太から猫を彫り出していたから、その完成と展示効果を確認するためでもあった。
自分も23歳の時にグループ展を経験して、それ以来しばしも休まず展覧会発表を繰り返し続けているから、総勢10人の若い表現者の作品は、「正に何とも若い!」作品で、ある意味微笑ましかった。
若い頃の世間知らずな自己満足だけの文化祭の延長のような美術とも言えない稚拙な作品を恥ずかしげもなく発表していた頃を思い出した。

杉の丸太の猫は若干未完成といえなくもないが、面白い小品彫刻に仕上がっていた。
平面絵画は、自分のひと部屋を工夫すればなんとか制作らしきことを続けることも出来るが、彫刻の場合はなかなかそういうわけにもいかない。そういうことで相談にのっているうちに、「じゃぁ、万善寺へ通ってこいよ・・」ということになった。
作家としてというか、人間としてというか、そのあたりの付き合いは浅いから何を考えてどうしたいのか・・そういう気持ちの機微を感じ取るには程遠いが、それでも、彫刻制作に取り組む粘っこさは持っている娘だから、本人に彫刻を続ける気がある間は何かしら付かず離れず付き合ってみるのも良いかなと、今は思っている。

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