工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

晴れの幸運 

2017/06/13
Tue. 23:22

最近の雨男吉田正純は、日頃の行いが良いのか、やたらと晴れの幸運に恵まれている。
島根県の吉田が行動している地域一帯では強烈な暴風雨がどかっとやって来て梅雨になった。
これは、近年珍しく、あまりにも華々しい梅雨入りだった。
ところが、その風雨が去ったあと、そのままモヤァ~っとした曇りがしばらく続いて、その雲が去ってからは、サッパリと澄みきった晴空になって今に至っている。
おかげさまで、富山の野外彫刻周辺も、チョットした里山状態に鬱蒼とした吉田家の裏庭も、それに、万善寺の境内地や参道、俊江さんの大事にしていた畑やその周辺も、だいたいひととおり草刈りが終了した。

石材屋さんが、永代供養墓一式を万善寺墓地へ搬入設置の日も爽やかに晴れた。
雑木林に囲まれた墓地は、肌寒く感じるほど空気が澄み切って実に気持ちがいい。
もったいないくらい上等の黒土を掘って、永代供養の納骨スペースを確保したあと、3つの自然石を安座した。
手慣れた石職人さんのスキのない作業が約半日ほど続き、8割がたの完成に至った。
まだ、憲正さんが元気だった頃から密かに計画をしていた永代供養の建立が、やっと具体的な形になった。

中央の自然石が永代供養墓で「両忘」と銘を入れた。
この世がどうとか、あの世がどうとか、善悪苦楽生きていれば色々なことがあるから、いちいちアレコレ理屈をつけて窮屈になるのも大変なことだ。既成の概念や変なこだわりや執着を忘れて自分を素直に開放すれば、気持ちもスッキリ気楽になれるはずだ。

向かって右の自然石が有縁無縁供養墓で「道心」と銘を入れた。
ヒトが往生して成仏するには長い長い年数を修行に励まなければいけないのだ!・・というわけで、道元さまも「仏道をもとむるには、まづ道心をさきとすべし!」と正法眼蔵で説かれていらっしゃる。

向かって左の自然石が三界萬霊墓で「玄妙」と銘を入れた。
輪廻転生という思想というか、理論というか、哲学的というか、そのような発想はどこかしら人類共通に存在している死生観のようだ。こういう、なかなか具体的に答えにくいところのものにある計り知れないほどの幽玄な奥深さに思いを馳せることも大事なことだ。

普通に、何処にでもあるような「◯◯供養塔」などと具体的にその意味を伝える文字を刻むことも考えたが、自他ともに認めるナンチャッテ坊主ではあっても、いちおう曹洞宗の禅僧でもあるし、お釈迦様の教授を遥か彼方に仰ぎながら香を焚く身であるときくらい、世間の俗からできるだけ遠いところでモノを考えていたいものだと思っている。
造園業者の資材置き場で山積みされた石の中から、それなりの造形的意識を持って厳選した自然石だが、それに禅の仏道に通じる「ナニカ」を刻むことで、建立の真意を感じていただきたいと思ったりしている。

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