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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

言い訳はしない 

2017/08/17
Thu. 23:59

本葬仏事が無事終了し、大練忌法要も終わって斎膳が本堂へ配膳され、総勢100名近い方丈さまやお檀家衆が着座されて献杯になったのは13:00を過ぎた頃だった。
主喪の役目も最後のおもだった方丈さま方へ酌をして回ればそれで終了と心に決めて、一巡したあと、さりげなく荷物をまとめて退席した。
本当は、斎の酒宴が終わった後の片付けまで居残るべきだろうが、さすがにそこまでの心身の余裕がない。

もう前回石見銀山へ帰宅したのが何時の頃だったのか思い出せない。
まさか、ここまでベッタリと万善寺に居続けようと考えてもいなかったから、18日の万善寺お盆の大イベントへ向けて色々な必需品が石見銀山の吉田家に残されている。帰宅のスケジュールを考えながら「なんとかして」とか、「そろそろ」とか、「そのうちに」とか思いつつ、結局前日まで帰宅できないまま時が過ぎた。さすがに残された余裕もないから、いっきに石見銀山まで久しぶりの銀山街道を走った。こういう時に限って、やたらとノロノロフラフラ走る県外ナンバーが邪魔をする。かなりイライラしながら石見銀山の町へハンドルを切ると、唖然とするほどヒトがひしめいている。
「そぉ〜か、世間は夏休みでお盆だ!」
過疎の進む飯南高原でノンビリとした毎日をおくっていて、それがすっかり普通のことになってしまっていた。

必要な荷物をまとめて結界くんへ積み込んでいる間に、ワイフが買い物から帰宅した。
クロは何処かで眠りこけているのだろう、終始顔も見せない。
シロはフギャフギャ甘えてダッコをせがんできた。
グッピー軍団は、水量の減った水槽の中で「餌をくれ!」とピラニアの如き勢いでピチャピチャ跳ねていた。
リビングに巨大なソファーが搬入され、土間には梱包材が散乱していた。
私のデスクトップが、部屋の隅で小さくなっている。
しばらく留守にしている間に、吉田家はワイフの暮らしが充満していた。彼女には彼女なりの考えがあって、吉田家がしだいに自分の住みやすいように変化していったのだろう。
前例にないほどの多忙な万善寺業務で忙殺されている間に、ワイフは一人で味気なく暮らしていたのかもしれない。
口では、大丈夫そうなことを云って自分の多忙を訴えていたが、はたしてそれは本心だったのだろうか?

夜の横路薬師供養の仏事が毎年恒例になっていて、石見銀山から万善寺へ帰着すると夕方までの間に塔婆を書いたりして準備を進めた。
坊主の事情で何時になく忙しかったことなど、お薬師様へお参りの皆様には関係のないこと。ざわめく気持ちを落ち着かせて境内から参道へ降りたら、琴弾山の尾根に虹が見えた。「なるようにしかならない」ことだとわかっていつつ、ジタバタしている自分に気付いた気がする。
「言い訳はしないことにしよう・・・」と決めてお薬師様のお堂へ向かった。

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