FC2ブログ

工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

富山の秋 

2017/11/15
Wed. 02:08

11月3日の文化の日に併せて「とみ山彫刻フィールドアートワーク」なる美術イベントをはじめて3年目を向かえた。
期間中は、富山町内の皆様をはじめ周辺地域から少しずつ来場が増えて、ちょっと賑やかになった感じだ。
目玉は、石の彫刻体験ワークショップ。
島根県安来に在住の石彫仏師坪内さんを講師に迎えて、高さ30cmほどの小さな彫刻を手彫する体験講座を繰り返していて、毎年参加の皆さんは、今回で3体目の石彫に挑戦することになる。

坪内さんとは、もう5年以上の付き合いになる。
彼のルーツは大阪の石工さんで、江戸の初期に石見銀山の銀採掘に関係した守護や鎮魂をはじめとして各種石材構造物の制作などを工人として支えるために石見福光に産する凝灰岩の採石を任され、500体の羅漢像制作や五輪塔作成を一手に賄っていた棟梁であった。
そういう、彼の歴史もあってか、関西の大学を卒業したあと島根県東部で活躍していた石彫仏師に師事して彫刻を勉強し、その後独立して今に至っている。
何かとガサツにすぎる吉田と違って、物静かで場をわきまえて慎ましく佇む様子は、ワークショップに参加される皆さんの信頼をしっかりと掴んでいる。
最近は、事前の打ち合わせもしないまま「よろしく!」の電話一本で日程を知らせるほどで全て飲みこんで的確に動いてくれるようになっていて、頼りになる。

今年は文化の日から3連休だったから、近所の人は秋の観光で遠出することも考えられるし、富山の集客が期待できないだろうと考えていたが、石彫の参加者は今までになく賑やかに若返った。
万善寺に寄宿中のユキちゃんも木彫のノミを石彫のタガネに持ち替えて制作を続け、島根県展彫刻部に出品した。
あんまり難しいことを考えたり云ったりしないでも、結局はモノを造ることが楽しいとか流す汗が気持ちいいとか、そういうところから少しずつ彫刻の深いところに食い込んでくれることが大事だと思う。

富山町を見下ろす要害山は「重蔵山」が本当の名前で、石見銀山争奪戦の激戦地であった。標高がだいたい300mくらいだからそれほど高いわけでもないが、頂上から見下ろす富山の棚田風景や北のやまなみの向こうに広がる日本海は絶景だ。
県道の脇に設置してある野外彫刻も、この3年間で周辺の景観と自然に馴染んできた。
秋も深まって富山の銀杏も少しずつ色づいてきた。
富山の一日が終わると、幾つかの峠のアップダウンを繰り返しながら約45分かけて三瓶山を迂回して飯南高原の万善寺へ移動する。
飯南高原は、標高約450mのあたりに位置していて、約1000m級の中国山地に周囲を囲まれている。
万善寺へ帰ると駐車場の脇ですでに色づいた銀杏が夕日の逆光を受けて黄色く輝いている。富山の銀杏が見頃になるのはもう少し先になりそうだ。

IMG_6754_20171114160927c1b.jpg
IMG_6774.jpg
IMG_6779_20171114160929722.jpg

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

この記事に対するコメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://tetujin29.blog31.fc2.com/tb.php/2790-cbb17f5a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

2020-08