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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

woodcarving art work 

2017/12/04
Mon. 19:09

大牟田往復の疲れが今ひとつ取れないまま、石見銀山を出発して万善寺へ向かった。
自宅を出る時、少し寒いと思ったが、万善寺の方は一面真っ白に霜が降りてもっと寒い。
年中ほとんど裸足で過ごしているから少々の寒さは気にならないが、流石に今朝の万善寺の板の間はいつもより冷たく感じた。足指の感覚が無くなって歩くのもぎこちない。
奈良の方へ依頼していた塔婆の製材が終わって、50枚ほど届いた。万善寺くらいの規模だと、1年の法事が50枚の塔婆でだいたい足りる。田舎価格のお布施に、1枚約1500円の塔婆代金込みの法事が年収の大部分になるわけだから、ボクとボクの家族の暮らしがどれだけ厳しいものか想像していただけることだろう。

とみ山彫刻フィールドアートワークの肉体労働実務がだいたい落ち着いて、これからしばらく書類整理などのデスクワークが続く。
今年は、20代の若い彫刻グループが教室の展覧会に参加してくれた。確か、最年長が25歳だったはずだ。地元大田市からは、まだ大学に在学中の学生さんが卒業制作の合間に参加してくれた。島大の教育学部には木彫が専門の先生が研究室の1つを任されていて、そのせいか、学生さんの彫刻は木彫が多い。今回の4人グループも木彫を出品してくれた。

絵画と違って彫刻はそれなりの規模の制作工房が必要になるから、社会人になってから制作を継続するにはよほどの覚悟と最低限必要な材料や資金の確保が必要になる。あとは、昼間の労働の疲れが気にならないほどの強靭な精神力と体力がないと彫刻制作へのモチベーションが続かない。テーマの落とし所とか確かな技術技法の裏付けとか、そういうことも大切なことだが、若いうちは、それにも増して制作への意欲とかコダワリとかにすがりながら、ひたすら手を動かし、身体を酷使して汗を流し続けることが大事だと思う。
とにかく辛抱してそういうことをコツコツ続けていれば、そのうち何かがひらめいて自分の方向性が見えて来はじめて、制作の背景に確信が持てるようになる。
Tさんは、一見とてもおとなしくて純粋で真面目なひとに見えるが、どこかしら頑固で芯の強いところもあるように感じる。彫刻の方は、まさにそういう彼女の為人がそのまま立体の形になったように思えて、その素直な表現に好感が持てたし、そういう制作の方向性に今後の造形の展開へ向けての新鮮な発見が期待できて楽しみなひとだ。
Kくんは、大学の4年生で、今卒業制作の真っ最中だ。島大で絵画の研究室を持つ新井教授と話す機会があって、彼のことが少しほど話題になった。卒業制作では、それまで取り組んでいた造形のテーマや表現に一区切り付けて、次の展開を模索しはじめたところだという。そういうことを聞くと、卒業制作展を観ないわけにはいかなくなる。
Eくんは、島大附属中学で講師をしながら自宅の納屋で木彫の制作をしているらしい。彼は、すでに自分の造形に関する強い研究のテーマを持っていて、彫刻の方向性がブレていない。あとは、いかにして形態の緊張感とか必然性を引き出して魅力のあるムーブマンに置き換えられるかがこれからの目標であり試練になるだろう。表現の完成度は経験の質量に比例するところもあるから、とにかく焦らないでクールに素材と付き合って欲しい。
そしてもう一人はユキちゃん!・・・彼女はこの半年間、かなり親密に制作の現場で付き合ってきた。造形の密度も増した。表現の一つ一つを大事にして息の長い彫刻家になって欲しいと思うが、まぁ、彼女の根性だったらキチンと自覚して乗り切ってくれるだろう。

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