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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

荒れ地の彫刻 

2017/12/09
Sat. 21:39

「石見銀山は晴れてるよ!」
SNSでモーニングメールを送っておいたら、しばらくしてワイフから返信がきた。
万善寺は前日の夕方から一晩の間に10cmほど積もっていた。

雪が降ると、夜の周囲の音を吸い込んで無音が続くから、それで状況が推測できる。
時々屋根の雪吊りや裏山の木々の枝から落ちる雪の音がするときは、「重たい雪だな・・」と想像できる。
12月のこの時期に重たい雪が一気に大量に積もると、雪害が広がる。随分前のことになるが、万善寺の大屋根の垂木が雪の重さで折れて大事になったことがある。最近は、雪質も変わって水分をタップリ含んだ水っぽいドカ雪が降ることが増えた。そういう心配もあるから出来るだけ寺を離れないようにしようと思うが、小さな山寺でも坊主の一人暮らしでは手にあまることも多くて十分なことも出来ないでいる。
少し前に、「しめ縄とお供えの鏡餅は用意できたからね」と、ワイフがさり気なく気を配ってくれた。なかなかそういうところまですぐに気づかなかったりするから随分助かる。

お昼近くなって雪が少し緩んできたので、畑だった荒れ地の端に置いた彫刻の近くまで行った。
鉄さびの微細な凹凸が雪を引っ掛けて予想を超えたコントラストを造ってくれるから、それを確かめることが楽しみだ。条件が良ければ、頻繁にそれをチェックして次の彫刻のデータにしたいといつも思うのだが、なかなかタイミングがうまくあわなくて機会を逸することのほうが多い。ヒョットしたら彫刻の近くまで行けるのもこれが最後になるかもしれない。
島根県日本海沿岸一帯は、積雪量もそれほど多くない。石見銀山のあたりが積雪量の変化する境界といっていい。富山は標高の割に雪が少ない。三瓶山はそれなりに良く降るが日当たりの関係ですぐに溶けて消える。飯南高原は、島根県有数の豪雪地帯だから、雪が消える間もなく次の寒波がやってきて降り積もる。
私は野外彫刻を造り続けていて、これまで幾つかのテーマを設定して環境との共存を追いかけてきた。そろそろ本格的に飯南高原の環境条件に沿った彫刻造形を工夫する時期が来たように思う。これから先、どれだけの野外彫刻を制作できるかわからないが、それでもだいたい生涯の制作点数が予測できるほどの年齢になった。鉄の彫刻が周囲の状況を取り込み溶け込むような造形が出来たら良いと思っている。1mを越える夏草や積雪を予測しながらスケールを設定して彫刻のかたちに置き換える制作は、そういう彫刻が出来上がったときからそれぞれの環境に育てられて成長できると良いと思っている。

〜結果自然成〜
1年もそろそろ終わりに近づいてくると、好きな禅語を思い出す。
ふりかえると、今年も色々あった・・と云うより、今年はそれまでにも益してとにかく色々あった。
宗門の2018年手帳が届いたので、それをもとにして万善寺のカレンダーを造る。
これから先、少しずつ自分の身辺を整理して、シンプルな暮らしになれると良いと思う。

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