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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

夕焼けの彫刻 

2017/12/27
Wed. 20:33

2017年最後の回覧板を保賀上組へ配った。
上組といっても、現在は万善寺というか吉田家というか・・・とにかく、それも含めて5軒だけのことだから、チョットした散歩程度で用が足りる事だ。
万善寺は、昨年に引き続いて2年間同じように回覧板を配り各種集金をして回っている。本来は1年毎に一軒ずつズレながらグルグルと役が回っているのだが、高齢化も進んでいるし、万善寺は留守がちで迷惑もかけるし、それにたいした仕事量でもないから、自分の都合で自由に動くにはかえって役付きでいたほうが都合良かったりするのだ。

12月に入って駆け込み法事が続いていたが、ひとまず本日を持って一段落した。流石にこれから後はそういう部類の連絡も控えられるだろうし、お檀家さんの方でも我が家の年末事情を優先する時期に入っている。
坊主の方も、約1時間半のソロライブをしているようなもので、MCや休憩を入れたら2時間以上続く緊張は結構身体にこたえる。1流ミュージシャンのように、ライブスケジュールで1年が埋まっているほどの坊主なら、それなりにモチベーションも維持できるだろうし、気持ちが抜けることもないだろうから、ある意味で迷いもないし自分の行動に責任も出て良い仕事につながるだろうが、私のような3流以下の坊主は、1ヶ月に数回しか無いたった2時間程度の法事をひとつ済ませるだけで息切れしてドッと体力を消耗してしまう。まぁ、暇な坊主の悪循環が一年中続いているということだ。

珍しく今のところ雪が少ないから、荒れ地の端に設置した彫刻までチョクチョク近づくことが出来ている。
この彫刻のシリーズをキチンとその気になって組み立てたのは、今から3年ほど前のことだ。それまで、時々思いつくたびにそれなりの試作を続けていたのだが、それが次第に固まって、造形の先もおおよそ自信を持って読めるようになってきたし、制作の工法の工夫も責任が持てるようになってきたから、今後はそれらをベースにした造形の展開を組み立てる段階に入ったことになる。
今までは、大作と小品を完全に分けて、気持ちや視点を切り替えてそれぞれ別の角度から取り組んで別の彫刻に仕立てていた。それはそれで、自分のボキャブラリーを深めることになって研究の実践として重要な区別であったのだが、それらの蓄積が長い年月で少しずつ混ざりあって溶け合って、最近は一つの造形に再構成されつつある気がしている。
30代前半の頃にも、今に似たようなことがあったが、その時は一つの造形的視点がもう一つの造形に吸収統合されたかたちで消滅した。今思うと、当時は彫刻の迷いがそのままテーマの揺れになってふらついていたものが、吸収統合と一方の消滅によって、結果的に次の表現価値のベースに繋がってくれた分岐点であったと思う。
今回の造形の方向は、彫刻の大小の造り分けをより具体的に正確に見極めていくことが大事だと思っている。大は小を兼ねるとか、小は大のマケット習作だとか、そういう安直なレベルの彫刻にならないようにしなければいけない。彫刻の大小にはそれぞれに具体的にそれでなければいけない、もしくは、その大きさそのものに意味のある代用の効かない緊張感を有することを目指す必要がある。夕日に照らされた荒れ地の彫刻の側に立って、そういう思いを再確認している。

IMG_2545.jpg

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