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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

年の瀬の万善寺 

2017/12/31
Sun. 18:04

一日中気味が悪いほどよく晴れていたのに夜のうちから雨音が始まった。
2017年もあと1日かと思うと、やり残したことが幾つか見つかって、それが気になってしょうがなくなってきた。それに昼間は暖かかったから布団の中で汗をかいていて、そのこともあってなんとなく眠れなくなって深夜になってからデンマーク映画を観始めてしまって、そのうち雨音に気がついたわけ。

31日の朝は、少し寝坊した・・・といっても、8時にはもう起きていたけど・・
今年最後の本堂掃除をして、それぞれの場所へしめ縄を飾って、そのまま庫裏へ移動して、最後に豊川稲荷分社のお堂とお地蔵さんへ回って、年越しの準備が整った。
年内に御札の手摺りだけは済ませておきたいし、気がつくと正午を過ぎていたが空腹を感じないので、そのまま明治の版木を即席寺務所の食卓テーブルへ持ち出した。
最近は、和紙を良い大きさにカットしてそれに浮世絵版画の要領で手摺りしている。明治の版木を復刻した当初はエッチング版画の要領で洋紙を水にくぐらせて手摺りしていたが、手間が多くてやたらと時間がかかるし、そのわりに見た目もパッとしないので和紙にかえた。やはり洋紙に比べて和紙のほうが摺りやすいし見た目もいいし高級感も増した。
昼飯抜きでコーヒーを飲みながら2時間ばかり摺り続けた頃にワイフから電話が入った。夕方までにはじゅん君と一緒に万善寺へ来てくれる。
台所の食卓が手摺りの一式で散らかっているし、ワイフが到着するまでに必要枚数を摺り終えておこうと必死になった。
かろうじてあとは守護印を押すだけになったところでワイフたち到着!

昼過ぎから飯南高原の雲が切れて陽が差してきた。
夕方になって、本堂へ灯りを付けて、蝋燭を付け替えて、風呂の準備に入る。
くっきりとしたレンブラント光線がやたらに綺麗だ!まさか、2017年最後の夕方にこういう光景を見ることが出来るとは、想像もしていなかった。
いつも思うことだが・・・今日が終わって明日になるだけのことなのに、12月31日だけは、1年の終わりで明日は来年になる。積み残しの仕事は「今日のうちに終わらせておかなければいけないのだ!」と、なんとなく普通に当たり前のようにそういうふうに思ってしまう自分がいる。

今年の3月におかみさんが永眠して、はじめて私の身内だけで年越しを迎えることになる。おかみさんは年々、日に日に頑固になって一度広がった溝がなかなか修復できないまま母子の心情がどんどん離れていった。坊主という商売柄、高齢者との付き合いは比較的多い方だが、おかみさんほど付き合いの難しい老人はそれほど多くなかった。年末になって寺暮らしが復活してから、晩年のおかみさんのことを時々思い出す。
「まぁ、スッカリ様子が変わって!おかっつぁんが亡くなってから、はじめて玄関入らせてもらいましたがぁ〜」
生前親しくお付き合いさせてもらっていた近所の仲の良いオバサンが歳暮持参で訪問の第一声がそれだった。
1年足らずの間に、見た目の様子だけはおかみさんの面影が消えているようだ。

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