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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

万善寺越冬事情 

2018/01/17
Wed. 18:51

随分前(よく覚えていないが、去年からだっかもしれない・・)から、万善寺のトイレで一匹の蜘蛛が越冬を始めた。
その時々で暖かいところを探しているのかもしれない、少しずつアチコチ移動していて、2・3日見えない時もあったりするが、気がつくとまた何処かから現れて壁に張り付いている。
ジッとしてまったく動かないから、最初は死んでミイラ化しているものだろうと思っていた。ある日その場所から蜘蛛がいなくなっていたから、何かの拍子でトイレの窓から突風でも吹き込んで、ミイラの死骸が何処かへ飛ばされてもしたのだろうと、簡単に決めつけて忘れてしまっていたのだが、しばらくして別の場所で発見して、それでやっと「アイツ生きてるな!」とわかった。
特に自分が坊主だから殺生を避けているわけでもないのだが、無理に叩き殺してしまわなければいけないという強い嫌悪も感じないから、そのまま見て見ぬふりで放置していたら、今朝になって蜘蛛が2匹に増えていた。今まで、たまたま2匹の蜘蛛を1匹ずつ別々に見ていただけのことかもしれないが、とにかく今朝は、2匹が壁のアッチとコッチに張り付いていたので、結局は万善寺のトイレが彼等の越冬場所に一つになっているということを確信した。
そう云えば、同じトイレのサッシの隙間でヤモリも数匹冬眠していたっけ・・・

万善寺の先代から法衣をはじめとした坊主の商売道具である着物類や、襦袢から足袋まですべて引き継いだのだが、先代夫婦が、年中湿気の多い庫裏の押し入れや和ダンスへそれらをあまりにも大事にしまい込みすぎてしまって、虫干しの片付けがてら、少しずつ取り出して確認を始めたら、そのほとんどがカビのシミや死骸になったカメムシの体液や虫食いの穴だらけになっていて使い物にならない。新品のまだビニール袋に入っているモノなどはそのまま捨てるのももったいないからそれでもと思って洗濯や漂白を数回繰り返してみたが、そのたびに洗濯機の浴槽へ干からびたカメムシが浮き上がってくるし、そのうち、繊維の劣化が激しかったあたりから布が溶けるように破れが広がって、もうどうしようもなくなって、そういうことが白衣や白帯やV字のシャツに至るまで、ことごとくそのような状態であるということを確認しただけのことになってしまった。秋になって衣替えする時に、それらを燃えるゴミにまとめようとしたのだが、とても一回で済ますことにならないから、残りを手付かずのまま放置して年を越す事になった。これから、夏の衣替えまで待って、その時に一気に片付けてしまおうと思っている。
先代夫婦は激動の昭和を生き抜いた人たちだから、モノを大事にする気持ちのかなりの部分を当代の私へ引き継いだつもりであったのだろうが、結局、引き継がれた方の私は、彼等の後始末が余分な仕事で増えただけのことだから、どうも、そういう片付けごとに本気になれない。万善寺の現状で、モノを粗末にしないように暮らすにはどうすれば良いか、季節の変わり目のその時々に悩みながら今に至った。結局何をするにも完璧にこなすということは難しいようだし、まずは、無駄に沢山のものをしまい込まないで最小限必要なモノに絞ってシンプルに暮らしつつ自分にできることを粛々とこなすしか無いのだろう。

冬の万善寺は、沢山の生き物の越冬場所になっているようだ。無駄な殺生をしないで春を迎えたいものだ・・と思っていたら目の前をカマドウマがヨタヨタと跳ねて横切った。

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