FC2ブログ

工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

寺のお彼岸 

2018/03/22
Thu. 23:17


彼岸の中日まで続いた雨が夕方になってやっと終わった。
これで少しはいつものように春らしくなるだろうと思っていたら、関東の方は雪になったらしい。日頃、万善寺ではテレビを見ないし新聞も無いから、知らない間に世間の今から取り残されている。

お彼岸の法要で塔婆回向を済ませておいた施主さんが、受取にお参りされた。
境内は長雨のせいで未だに雨水がアチコチへ水たまりになって残っている。それを大きく迂回しながら時間をかけてヨチヨチと庫裏玄関まで歩かれる。自分もそうだが、年々歳を重ねると、昔は普通にできていたことが少しずつ難しくなって、ある時を境にそれが一気に加速する。
万善寺の幾つかある1年の仏事の中で、飯南高原に点在するお檀家さんは、それぞれ自分の都合を調整しながら「出来るだけ1年に1回はお参りしておかないとねぇ〜」と、決めていらっしゃるようなところがある。今日のお参りも、1日前だったら本堂に上がれるし、ささやかながらお茶を飲んで世間話も出来て、それなりに「少しは気持ちも晴れるだろうに・・・」と思ったりもするが、まぁ、皆さんそれぞれに事情もあるし、また別の仏事でお参りもされるから、こちらとしては、当たりも触りもないようにサラリとお付き合いするようにしている。

いつものように朝食代わりで一杯のコーヒーでも造ろうかとお湯を沸かしはじめてから、前日に大きな来客用のポットへしそブレンドの番茶を造っていたことを思い出した。
しそブレンドの番茶は死んだ母親が得意としていて、晩年になってからはお客さんへのふるまいを、上下左右斜め仏様全く関係なくすべてそのブレンド番茶で済ませていた。
坊主社会の常識をさりげなく無視いてしまえば特に気になることでもないが、一応万善寺の住職として各寺院方丈様方とお付き合いが無いわけでもないし、そのブレンド番茶はそういう交流の常識からはかなり逸脱したふるまいであった。自分自身そういうところがあるのだが、坊主というのは、顔と心の気持ちとはかなり大きくズレているようなところがあって、ほとんどはそれを顔や口に出さないでゴクリと飲みこんで事なきを得る方向へさりけなくかじを切ることが多い。お茶一つとっても、上げ下げの所作がうるさかったり、あげればキリがないほどツッコミどころ満載のふるまいを万善寺の内室俊江さんは堂々を講釈付きで押し売りしていたところがあった。
そんな思い出と一緒に、今朝のティータイムはしそブレンドの番茶を頂きました。

明日は、その内室俊江さんの1周忌法要がある。
最近の法事は口の動くものの都合で、本人(この場合は俊江さん)の祥月命日など二の次三の次で法事の日時が決まることが殆どになった。
私は、どちらかといえば古いタイプの坊主としてモノを考えたり決めたりしていることが多いのかもしれないが、やはり、生きている者の都合で彼岸の国に暮らすご先祖様の祥月命日を動かすことは良くないことだと思う。やはりこういう時は年に1度のことでその気になってやりくりすれば万障繰り合わせてお参りすることぐらいは出来てほしいと、ささやかに願いを込めつつ、俊江さんの法事準備をしているところだ。

IMG_2847.jpg

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

この記事に対するコメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://tetujin29.blog31.fc2.com/tb.php/2913-8e1bc16a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

2019-11