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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

4月の雪 

2018/04/07
Sat. 23:15

このところ、島根県は雨が降り続いて寒い日が続いていたから、久しぶりにストーブを焚いた。
寒いとはいえ、もう4月に入っているから溜まった紙類を火付け代わりに炊き始めただけで吉田家がほんのりと暖かくなった。薪の残りはまだ十分にあるので、その中から適当なサイズのモノを選んで3〜4本投げ込んだら、一気に部屋が温もった。
正直者のネコチャンズが、吉田家の何処かからさりげなく湧き出てきて、ストーブの近くへ寄ってきた。
人間がヤツラに使われているような気がしないでもないが、嘘をつかれるよりはマシで、彼等のために居心地が良くてストレスの少ない環境を提供してやっているのだと思って自分の好意を噛みしめる。
部屋が温まったせいか、急に眠気が襲ってきて誰よりも先に寝てしまった。

天気予報だと、北海道を中心に日本海側では雪が降るようなことを云っていた。
夜中に目が覚めると、ストーブも消えてとにかく寒い。天気アプリで確認すると島根県の飯南高原や石見銀山は雪マークになっている。
万善寺の法要もあるし、保賀地区内の訃報も入っていて、どうしても朝のうちに石見銀山を出発しておかないといけない。それで、それが気になって目が冴えて眠れなくなった。仕方がないから、FOXテレビ配信のアメリカドラマを立て続けに3本見ているうちに夜が明けた。ドラマが1本終わるたびに天気アプリで確認をしていたのだが、やはり飯南高原は雪マークが午前中続いている。朝になって吉田家の玄関から町並みを覗いてみると、幸い石見銀山は雪になっていなかった。それから、ワイフとネコチャンズのためにストーブを焚いて、吉田家を出発した。

銀山街道はシャーベット状の雪で濡れている。道の両脇は溶け残った雪が白い。ノーマルタイヤの溝は信用できないから、とにかく慎重に走るしか無い。出雲街道へ合流して飯南高原へ入ると、あたり一面雪で真っ白だった。雪混じりの雨が絶え間なく降ってワイパーが忙しい。万善寺の方へ右折してお地蔵さんの前まで来ると、路面は濡れているが4WDでなんとか登れそうな様子だ。そのまま慎重に参道を登ってみると、境内は屋根の雪吊りが山になっていた。
4月の桜に雪が降り積もっている。標高1000m級の中国山地は、冬に逆戻りしたようで真っ白になっている。

今から随分前、私がまだ小学生だった頃、境内の北側には5月の連休すぎまで雪が残っていて、大人たちが田植えをしている時期に近所の子供は雪遊びをしていた事もあった。
梅雨に入って半夏が近づいた頃に、強烈な台風並みの集中豪雨があって、それで一気に気温が下がって、寒くてしょうがないから掘りごたつへ炭を入れたこともあった。
あの頃のことを思うと、今は境内の雪もだいたい3月のうちに消えるし、桜の花も入学式には散った後だったりして、ずいぶん暖かくなっている。もう、身体がそういう春先の環境へ慣れてしまった今になって、今回のこういう雪は心身ともにつらくこたえる。
保賀自治会だけが集まった家族葬の寂しい通夜の間中、冷たい雪が降り続いていた。

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