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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

万善寺お墓事情 

2018/04/15
Sun. 23:25

予期せぬ胃痛で1日ほどダウンしたからその時間を取り返そうと、朝早めに石見銀山を出発した。
万善寺の境内へ上がると、アチコチに色々なものが散乱している。
昨日の暴風雨の凄さがよく分かる。
まずは玄関の鍵を開けて、それからその散乱した幾つかのものを探したりもとに戻したりしていたら、また小雨が降り始めた。
お墓への参道に比較的大きな枯れ枝が落ちていた。強風で裏山の何処かから飛ばされてきたのだろう。この様子だと墓地の方もなにかあるかもしれないと心配になって、急いでつなぎの作業着に着替えた。
雨のやむのを待って掃除用具一式を持って、途中、強風の影響で散乱していた山のものを片付けながら墓地へ上がった。
1週間前の地震で墓石の幾つかが倒れたり横ずれしたりしていて、前の墓掃除の時にそれを治しておいたのだが、開祖さんの自然石だけはさすがに一人ではどうすることもできないから石材屋さんへ復元を頼んでおいた。春の墓地は、ひと冬で積もった雪の水分をたっぷり吸っていつもより地盤が緩んでいる。それに加えて、雪が解けながら墓石を押し出して倒してしまうこともある。だいたいそういう時は小さな60cmくらいのバールが一つあればなんとか一人で修復出来るのだが、今回はそれに地震が加わったからいつもよりずいぶん厄介なことになった。
とにかく、病み上がりの身体で墓地と寺を都合3往復してひとまず作務の遅れをとりかえした。

最近は、市街地の墓地を中心にお墓やお供えの管理ルールが厳しくなっていて、本来お墓参りで大事な幾つかのことができなくなってしまって、そのまま人々の記憶が薄れていつのまにか習慣が消えてしまっていることも多い。それは、街場の寺院でも同じで、何から何まで大事なことが割愛されて楽な方へ流されていく。
万善寺では・・・というより、現住職はそういうことがあまりいいことだと思っていないので、とにかく自分のからだの動くうちは昭和からの知る限りの流れに逆らわないでそれを出来るだけ守っていこうと考えている。

昔は線香蝋燭と一緒にお花と旬のモノと主食相当のモノを墓前にお供えしておくことがお墓参りの常識だった。それに、年回法事の後の墓参は塔婆が加わるわけだが、最近のお墓ではその各種お供えや塔婆を見かけることが激減している。昭和の時代には特に問題なく過ぎていたお墓参りの常識が、今は生きている者の都合優先で廃れていく上に、それが管理とか環境とか衛生とか、そういう都合を優先したルールに変わってしまう。坊主の方もそれに流されて塔婆や葬儀旗や六道などの大事なものを割愛したり書かなくなったりすることも増えた。
世間の事情も色々あるだろうが、それはそれとして大事なことが消えてしまうのも自分ではどうかと思っていて、だから、せめて万善寺の場合はこうしてお寺の聖域でもある墓地の移転も考えないし、線香や花立ても出来るだけ自然のもので毎年自作しながら更新するようにしている。

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