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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

永代供養 

2018/05/08
Tue. 23:05

この時期にしては珍しいほどの大雨が夜半から降り続いた。
夜が明けても、雨の勢いはおさまらなくて辺りが薄暗い。肌寒いからなかなか布団から出られないでイジイジしている間にいつの間にか通勤坊主で出かける時間になっていた。
鉄の工場のこともあるから、毎日のように通勤坊主ばかりしているわけにいかないのだが、少しでも寺の用事が出来ると、それをしないわけにもいかなくなる。

もう、かれこれ2年くらい前から少しずつ進展している離檀の墓納めと納骨供養のことが今年に入って3月のお彼岸前あたりから一気に加速した。
施主さんと菩提寺と墓石業者さんと、それに地域の行政窓口が、一つ一つの決まり事を一つ一つ片付けて、やっと菩提寺万善寺の舎利棚殿へ先祖様の遺骨を仮安座した。
それを5月の連休が終わってから永代供養墓へ合葬するように日取りを決めて、その日が週明けの月曜日で、まさにその当日大雨になった。

すでに血縁のご親族は皆さん他界されて、残されたのは叔父叔母の縁で微かにつながっている縁者の数人だけになった。その中から、島根と広島と京都で暮らすみなさんが4人ほど納骨や永代供養に参列されることになった。皆さんがまだ若い頃には、何度か万善寺の本堂で年回法事に参列されていらっしゃって、あの頃の記憶が蘇ったようで、しばし当時の思い出話に花が咲いていた。
外は、大雨が絶えることなく降り続いて、時折吹く突風で本堂の濡れ縁まで雨が上がってくる。
そういう悪天候のことで、当日の納骨が出来るわけもなく、墓地の永代供養墓のことは、寺と業者さんへ一任させてもらうことになった。

この数年間で、墓地の維持管理を放棄される施主さんが増えた。
この度の絶縁檀家さんのように、キチンと自分の責任で墓納めをして後始末されるところは、まだ信心の気持ちが絶えなくて、縁は切れても寺としては永代にご先祖様を供養させていただくことへの誠意を心の支えにすることが出来るからずいぶんマシだ。
私の代になってから、連絡先も消失して、年回告知や護持会費の請求が出来ないままになってしまった施主家が増えてきた。代替わりの引き継ぎが出来ていなかったことも考えられるが、高齢者世帯が増えている現状では、原因はそればかりでもなさそうな気がする。
結局は坊主も宗教法人の組織員の一人だから、自分の都合ばかりで寺の経営を適当に乗り切ってしまうことが難しくなった。今の社会構造の中で宗教の立ち位置をどのように定義付ければよいのか、私のような軟弱脳みそには名案どころか迷案も浮かんでこない。

お昼を少し過ぎて法要が終わって散会となった。その頃になって雨が少し小降りになったが、それで外仕事が出来るという程ではない。本堂から庫裏にかけて、ザッとひと通りの掃除と後片付けを済ませてから、通勤坊主の帰り支度をした。

参道脇の電線の引込線へカラスが1羽とまっている。そういえば、春先から保賀の谷でカラスの声を聞かなくなった。つがいのカラスも保賀の谷の棲家を捨てたのだろうか?

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