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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

隠居が消えた 

2018/06/23
Sat. 23:48

10時始まりの法事なので、その準備をしていたらどうも体の節々が重たくて動きがポンコツロボットのようになってしまう。
いつもだったらしばらく我慢して動き続けていたら夜の間に硬直していた筋肉が少しずつ緩んで楽になる・・・そう思ってコーヒーを入れて白衣を着たりして、足袋を履こうと思ったら腰が曲がらないし膝も上がらない。
「どうもいつもと様子が違うなぁ〜・・・」と、しだいに気になり始めて、最近の数日間を振り返ってみたら、思い当たることが一つあった。
「本堂の荘厳の片付けだな・・・」

1年に2〜3回は本堂の荘厳をする。
まだ副住職だった頃は、年間のスケジュールを住職が取り仕切っていて、荘厳の日程も副住職(ボクのこと)の都合関係なく、寺の都合ですべてが決まっていた。どうしても私が荘厳を手伝えないことも時々あって、そういう時は内室の母親がブツブツ言いながら住職を手伝っていて、その時の様子をあとになって逐一漏らさず副住職の私へ報告というより小言の矛先を向けてきた。
そこまでして手伝ってもらわないでもいいだろうにとその頃は思っていたが、今になると荘厳作務の厳しさが身にしみてよくわかってきた。小事を聞きながらでもそれを我慢して手伝ってもらうほうがまだマシで助かる・・・のだ!
荘厳の片付け復元は、準備ほどではないがそれでも結構体力が必要になる。
踏み台の上り下りや長梯子の上り下りを20〜30回は繰り返しているだろう。これは、日頃自堕落に過ごしているナンチャッテ住職としてはかなりのハードワークといえる。
1週間の間に荘厳の上げ下げ2回を一人でこなしているわけだから、老体の節々が重たくなるのも当然のことだ。

「今朝は、身体が動かなくて足袋を履くのも一苦労で・・・まったく、体力も弱ってつまらんよぉ〜になりましたわぁ〜・・・」
お仏壇の前で法事朝課のお経を一通り終わった中休みのお茶をいただきながら世間話のつもりで万善寺の事情を話していたら、隣で聞いていた施主の親父さんが申し訳無さそうな神妙な顔で頷いていらっしゃる。
その様子に「シマッタ!」と気付いた。
飯南高原に点在する寺院は80%以上が浄土真宗さん。
だから、門徒さん方は毎月のように報恩感謝の勤労奉仕を習慣にしていらっしゃるし、寺の報恩講などの仏事法要には門徒さん参集で荘厳作務に汗を流される。
地域の付き合いの中でそういう実態は周知のことだから、万善寺のお檀家さんが寺の法要仏事にどれほど楽をしているかをよくご存知で、それの実態に目をつぶってヤブを突かないようにと、かえってその苦労があるかもしれない。
今は核家族が進んで、昔のように各家に「隠居」が消えた。寺とはだいたい施主家を代表して隠居さんが責任を持ってお付き合いされていたから、寺のことに堂々と手も口も出せていたところもある。
現住職の方も、ヤブを突きすぎないようにそれなりに気を使っているところであります。

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