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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

ありがたやありがたや 

2018/08/25
Sat. 23:02

夜明け前のまだ暗いときから、土砂降りになった。
裏山の木々の枝が風で大きく揺れてぶつかり合う音が雨音にかぶさって、それに竹の葉の擦れ合う音が重なる。賑やかなことだ。
台風は過ぎたはずなのに、今頃になって台風並みの風雨が戻ってきた。

1日かけて、古墓と観音様とお地蔵様とお大師様の供養で4軒廻る。
1軒は万善寺のお檀家さんだが、あとは浄土真宗の門徒さん。
飯南高原では昔から、宗派を超えてご利益の重いお経を読んでもらおうと状況に応じて近くのふさわしいお寺へ供養をお願いされるお宅が多かった。
世代交代の過渡期をむかえた最近は、少しずつそういう供養の依頼も減ってきたが、それでもまだ数軒は毎年のようにお経の依頼が入ってくる。
古墓をお守りのお宅は、信心もあつくて、いつ行ってもキレイに墓掃除が行届いている。
個人でお祀りの観音様やお地蔵様などの諸仏は、だいたい庭の奥まったところへ小さなお堂を建立されていて、これも三具足がきちんと揃って信心の深さが伝わってくる。
お堂の無いお宅でも、お仏壇の近くへ別に祭壇を用意されていてお供え物も整って丁寧にお守りされている。

信心は、その家その人の気持ちの問題だから、気にしなければほったらかしに投げっぱなしでも特にナニがどうこうなるものでもない。
それでも、ナニカの拍子にナニカがおこったりすると「観音様を粗末にしてたから・・」とか「最近古墓のお参りを怠けていたから・・」とか、そういうコトが気になるのか、唐突な供養依頼があったりすることもある。万善寺へ「お経をひとつお願いできませんか?」などと連絡が入る時は、だいたいナニかネガティブに気になることがあってのことのようだ。まぁ、お経をひとつ読むことで気持ちが楽になるのならそれも坊主の大事な人助けの務めだと思って、できるだけ丁寧にお付き合いさせていただいている。

「この1年で寺の様子も変わって、今は、だいたい単身赴任の一人暮らしで乗り切ってますわぁ〜・・・」
「そりゃぁ〜、不自由なことで・・・ご飯はどうされてるんですかぁ?」
「今は、夏野菜のお供え物ももらって、それも粗末にできませんから・・・そぉ〜ですねぇ〜〜ほとんど自分で何か作ってますねぇ〜」
「はぁ〜〜、そりゃぁ〜、そりゃぁ〜・・・」
お経を終わってお茶飲み話で、また気がつけば愚痴にも間違えられそうなことを口走ってしまっていた。
「別居暮らしも気楽で良いもんですよ!三度の飯もスキな時にスキなものをチャチャッとつくって、特に苦にもなりませんしねぇ〜・・」
失言を少しばかりフォローしたつもりでいたら、帰りがけに「ちょっと待っててくださいや!お供えを言付けさせてもらいますけぇ〜」と、有難く頂いたのが赤飯だった。
流石に農家の自家製素材でつくった赤飯は一味違って美味い。
頂き物の野菜とワイフが持たせてくれた卵とサバ缶でチャチャッと遅めの昼ごはんにした。

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