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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

予測不能 

2018/09/12
Wed. 23:25

彫刻展に毎年来てくれている奥出雲の地元のオジサンが今年も来てくれた。
とても熱心な人で、彫刻を1点ずつタップリ時間をかけて丁寧に観てくれる。
ワークショップがあると、それにも積極的に参加して、道具や材料も少しずつ自分で揃えて冬の農閑期に彫刻制作を楽しんでいらっしゃる。

今は奥出雲が展覧会の会場になっているが、石見銀山も富山町も浜田市のときも、展覧会の先々で必ず一人くらいは彫刻に惹かれて鑑賞や制作を楽しまれる方が現れる。
そういう、行く先々で彫刻を触媒とした出会いがあるということが、展覧会の企画を組み立てるエネルギーになっている。

朝のオープンを待っていたように、会場へ来てくれたオジサンと1年ぶりの再開の挨拶を交わして、今年の彫刻を一つずつ解説していたら電話の着信が来た。
話の途中でもあるし、そのままスルーしてしまおうとしていたのだが、なかなか諦める様子もなくしつこくブルブル鳴り続けるからオジサンとの会話を区切って会場の外へ出た。
発信を見ると、役場に勤務している保賀の自治会のオヤジさんだった。
週初めに防災の集まりがあった直後だったし、何か行政絡みの用事かも知れないと思ったが違った。
「萬善寺さんですか?お忙しいところすみませんねぇ〜」
「そんなに忙しくもないですが・・ところで、何か?・・」
「あぁ〜、それがですねぇ〜・・、実は○○さんが亡くなられまして・・」
「はぁ〜〜??○○さんですかぁ〜??・・」
その名前のヌシは私より3〜4歳年上のまだ死ぬほどの歳でもないオヤジさん。
「亡くなったのは、昨日の朝らしくて・・・今朝息子さんが気付かれてすぐに救急車呼ばれたそうですが、もう搬送も無くて・・」
「えぇ〜??昨日ですかぁ??・・」
展覧会の接客もあるから、かいつまんでザックリと様子を聞き取ったところで、
「今チョット手が離せないことがありますんで、少し後にこちらから改めて連絡させてもらいますから・・」と、自分の都合を伝えて、ひとまず電話を切った。
それからあとの接客の彫刻話は、なんとなく気持ちが上手く入らなくて話題がスベってきたから「先程は、お檀家さんの訃報の電話だったんだすよぉ〜」と、思い切って打ち明けた。
その彫刻好きのオジサンとは数年前からの顔見知りになっていて、私が山寺の住職をしていることはすでにご存知だから、正直に伝えたら「あぁ〜〜そぉ〜かぁ〜〜・・」と瞬時に納得された。

とにかく、今年の彫刻展はボクにとって外せない用事が次々に湧いてきてスケジュールがガタガタに崩れてしまう。
選挙戦や大雨のあとは、萬善寺の葬儀がぶつかってきた。
「お前もそろそろ彫刻を考え直して住職業に専念する時じゃないの?」と、須弥壇に安座される千手千眼観世音菩薩さまのお言葉が聞こえてきた気がするが、錯覚だったかなぁ〜・・

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