FC2ブログ

工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

行雲流水ー通夜の朝 

2018/09/14
Fri. 23:54

埼玉の千代子さんがカルチャースクールの生徒さんと奥出雲の会場を訪ねてくれた。
旅行の計画を展覧会の会期中に併せてくれたようだ。

通夜は夜だけど朝から本堂を葬儀用に荘厳しなければいけないから、それらのことは葬儀社さんと世話役さんへお願いして会場へ急いだ。
途中千代子さんから電話が入ってタクシーを頼んで向かっているとのこと・・・なんと気の早いことだ・・・
千代子さんは具象彫刻の作家で、二紀会彫刻部の委員で活躍していらっしゃる。
堅実で妥協のないシッカリとした彫刻は、日常のさりげない情景の一瞬を切り取ったような題材が多い。
今回の小品彫刻は模刻の習作に思えるテラコッタの可愛い3匹のウサギを送ってくれた。

具象の彫刻は完成までに結構時間がかかるから、飽きっぽくて短気なボクにはとても造れそうにない・・というか、造る気がしない。
彫刻家はその作家の性格や好き嫌いもあるから、それが彫刻の多様性になって面白い。
一方、変に頑固に自分の作風に執着する彫刻家もいて、コレがあまり意固地になると始末が悪い。
そもそも、「作風」というものは、おおよそ巧まずじて醸し出される「味わい」のようなもので、その領域に達すると本物で唯一無二の彫刻であり彫刻家と言える。
今の世間の殆どの彫刻家は、結局誰かの息や影が掛かっていたりして、その線を手繰っていけばだいたい心当たりの誰かにたどり着く。
彫刻家吉田正純も、まさにその一人で、私の造る彫刻はある日突然空から舞い降りたり降って湧いたりしたものでもない。

自分の周辺を断捨離している時、山本兼文氏のことが掲載された新聞記事が見つかった。
自分で切り抜いてスクラップしていたらだいたい覚えているから、たぶん新聞好きのワイフが記事に気づいて切り抜いておいたものだろう。
その山本兼文さんは、鳥取県の岩美町生まれで、学校の美術の先生から校長まで務めた立派な彫刻家であり教育者だった。
私が島根にUターンしてから後、彫刻のことでさんざんお世話になった。
田舎の地元で展覧会をすることの大事な意味を教わったことが、今の小品彫刻展に繋がっている。
都市部や中央彫刻界にばかり目を向けていては、田舎に埋もれた才能を引き出すことは出来ないと、具体に実践されたひとだった。

千代子さん御一行は、台風のごとく展覧会場へやってきて去っていった。
奥出雲から石見銀山へ移動してワイフとの会話もあったようだ。
一応住職のボクは、彫刻のこともだが、今はお通夜のことで失敗しないようにすることが大事。
通夜の夜は、お経の声も聞こえないほどの雨だった。ほんとにボクは雨男だなぁ〜・・・

IMG_7058 (1)
IMG_7057 (1)

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

この記事に対するコメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://tetujin29.blog31.fc2.com/tb.php/3089-341e8a1e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

2018-12