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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

柿の色づく頃 

2018/10/03
Wed. 23:15

しばらくぶりに通勤坊主が復活した。
萬善寺の境内は雑草がノビノビと茂って、風情のある荒れ寺風になった。豊川稲荷のお堂から墓地までの参道あたりは先が見えないほど勢いよく空に向かって伸びている。
庫裏玄関へ入るとお供え花にしているシキビの香りが漂ってきた。
そのシキビはお盆の18日にあった施食会の前にお供えしたものだ。それが10月になってもまだ青々としている。

寺の用事は作ろうと思えばいくらでもあるが、彫刻も一段落したことだし、1日くらいはゆっくりと身体を休めるつもりでいる。
衣替えがまだ途中のままになっているから、それだけは片付けておくことにした。
彫刻制作から搬入作業にかけてかなり身体を酷使したから、自分の動きがどことなくぎこちなくて着物がうまくたためなくて息が切れた。
お昼前にひと通りタンスの中身の入れ替えが終わったのでコーヒーを入れた。
お昼は何にしようか決めかねて冷蔵庫を覗いたが、めぼしいものが何もない。
ひさしぶりに近所のスーパーへ出かけてみることにして銀くんへ乗ったら、オイル交換の時期が過ぎていることに気がついた。
同級生の車屋へ電話したら「あぁ、今からでも良いよ!」と云ってくれたので、スーパーのついでにそちらへも回ることにした。
ナンダカンダしていたら、結局寺へ帰り着いた時は午後のティータイム時になっていて「今更昼メシつくるのもなぁ〜」・・・と、面倒臭くなって結局メシ抜きに決めて買い物のいくつかを冷蔵庫へしまって、2回目のコーヒーを入れた。
少し落ち着いてから、買ってきたわけぎを刻んで袋詰して冷凍庫へ入れて、根っ子は束にして小さな湯呑にさして水栽培にした。こうしておけば、あと2〜3回は伸びたものを切り取って使い回せる。せっかくだから使った包丁に砥石をかけてまな板は殺菌した。
台所の流しへ向かって立ったままマグカップへ残ったコーヒーを啜りながらフッと笑ってしまった。
1日休養するつもりで寺まで帰ってきたはずなのにまったく休みになっていない。

帰り支度を済ませて外へ出たら、境内の雑草の向こうに色づいた小振りの柿が鈴なりになっているのが目の端に入った。
その柿は、前住職夫婦がまだ元気に暮らしていた頃に、なにかの拍子で根付いた己バエで、まだ苗木だった時は今のように大きくなって実をつけるまで育つとは思っていなかったからついついそのままにして何年か過ぎた。秋になって大きな柿の葉が色づいても、別に実がついているわけでもないし特に気にすることもなくまた数年が過ぎた。それから少しして確か前住職が死んだ年の密葬が終わった頃だったかに青い実が付いていることに気づいた。それから毎年少しずつ実の数が増えて、母親が死んだ年の秋には枝木がしなってたわむほどになった。最初は己バエからよくここまで成長したものだと、愛おしくなって一粒もぎりとって食べてみたら甘かった。意外にもその柿は甘柿だった。

吉田家へ帰宅して少し落ち着いてSNSを確認したらノッチが新居に引っ越していた。

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