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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

土曜日の朝 

2018/11/10
Sat. 23:27

午前中は江津の高校で2時間ほど高校生諸君と授業をすることになっている。
数年前にその高校の校長さんから「1ヶ月に1~2回のことだけなんだけど全校活動美術の面倒見てもらえませんか?」と打診があって引き受けることにした。
経緯はいろいろあったが割愛するとして、その校長先生とは30年ほど前からの知り合いで、よっぽどのことでもないと上手に断わる理由が見つからなかった。
失礼な言い方になってしまうが「子守くらいのことしかできないけどなァ~」と、内心はそう思っていて「ワークショップの延長のことくらいだったらなんとかなるだろう?」程度に考えて今に至っている。

はじめの頃は、高校生の実態に慣れないし、ボク自身結構な人見知りでシャイな性格だから何かと間が持てなくてツマヅイてばかりだったが、そのうち自分なりに少しずつ打ち解けてきて生徒たちとの距離が縮んだ。
前期と後期で選択替えがあってメンバーが多少入れ替わるが、2~3年の間は2~3人を相手に2時間ほど付き合うくらいのことだったので、自分の手持ちの道具や工具や材料や消耗品などを提供しながら、なんとか授業らしきことをしてきた。
ところが今年度に入って一気に選択人数が倍増以上に増えた。
そうなると、さすがに手持ちの材料でなんとかできる域を超えてしまって、あらかじめ人数分の教材のようなものを用意するところからコトを進めなければいけないことになって、少し忙しくなった。それでとにかく、今まであちこちで開店営業していたワークショップの教材を見直しつつ、現役で美術の時間講師をしているワイフやノリちゃんのネタを借用したりしてこの半年間はなんとか乗り切った。
10月からの後期は、ちょうど自分の彫刻制作や小品彫刻の展覧会や美術イベントの企画などがドッと重なってくるから、よっぽど工夫して教材の準備をしておかないとカワイイ高校生諸君に迷惑がかかる。
いくつか候補教材を決めてみたが、最後はワイフの力を頼って彼女から教材のノウハウを頂いた。身近にそういう人材がいるとたいへん助かる!
それで前回からモビールをつくっているのだが、今日ですべて完成することになっている。制作が遅れた場合は自己責任でなんとかするということにしてあるので、完成作品から順次記録写真を撮ってあとは制作者本人へ作品を返す。

朝、少し早い時間に学校へ到着して美術小屋へ入ると、その最後の一人のモビールがいい感じで出来上がってぶら下がっていた。自分のやりたいことがしっかりと伝わってきた。彼女の制作中の様子を見ていたが、とにかく一つ一つのパーツを丁寧につくっていたから、そういう様子だと完成がかなり遅れるだろうということはわかっていた。
なにかしらものつくりにかかわっている人間としていつも思うことは「造形の内容と制作〆切りのバランスをどのように調整して実材に取り掛かるか?」ということ。最近は迷いも減って失敗も減ったが、昔は時間配分や工法技術や造形の見通しにどこかしら不具合が生じて適当なところで妥協することばかりだった。
時間優先か造形優先か、結局は2つに1つの選択になってしまうことだが、やっぱり、ボクとしてはできるだけ造形に妥協はしたくないな・・・

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