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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

ヤル気の素 

2018/12/31
Mon. 23:01

「○△※□◇〜〜」・・・

庫裏の西の端から北の裏山の方へほぼ正方形に出張った台所をDIYで長方形2つの部屋へ改造して、オヤジの坊主暮らしはその2部屋を行き来しながらだいたいの用事を済ませている。
いつもは食事に使っているダイニングテーブルを片付けて年末の万善寺寺務をしていたら、庫裏玄関から男の声が聞こえた。年末のお客さんか宅配の業者さんが来たのかと思って急いで出てみるとじゅん君だった。
「じゅん君かぁ〜〜・・」
「ただいまぁ〜〜・・」
「あぁ〜、おかえり・・ご苦労さま・・」
それから少しして、ワイフが「ただいまぁ〜〜」と荷物を抱えて玄関へ入ってきた。

「(ただいまぁ〜〜)・・・か・・・」
何かしら、ちょっと嬉しかった。
どちらかといえば自分としては、通勤坊主や単身赴任で生家である万善寺へ「行ってくる・・」じゃなくて「帰ってくる!」気持ちの方が若干強いかな・・・
石見銀山をベースに暮らす吉田家家族からすると、万善寺は(自分の家へ帰る・・)感覚からは遠い気がする。なんとなくそう思っていたものだから彼らの「ただいまぁ〜〜!」の一言が嬉しかった。

毎年それなりの出来事があって、年末になるとそのしわ寄せのようなものが立て込んで気ぜわしく落ち着かないことが増えるからそれも仕方のないことだと諦めも加わった数日を粛々と過ごしているのだが、この1年間は何時にもましてとにかくいろいろと厳しいことが続いたものだから、今まで以上に心身の負担が増して身体のアチコチで不具合のサインが多発していた。それで、ちょっと沈んだ気持ちでいたときのことだったので「ただいまぁ〜〜」のたった一言で自分の気持ちがかなり晴れ晴れとして、ヤル気が復活した。

除夜の鐘ギリギリまで本堂へ入り浸ってベッタリと諸仏さんと付き合っている。
須弥壇の御本尊様は千手千眼観世音菩薩さまと云われているが、先代住職には十一面観世音菩薩も合体した特別に珍しい本尊様だと教えられた。自分としては、ベーシックな千手千眼観世音菩薩だと思うのだが、仏教美術の専門家ではないから正しくはどちらなのかわからない。須弥壇の右には大権(だいげん)さま、左には達磨さまが安座されている。続き部屋には両本山の開祖様が安座され、その隣に豊川稲荷がお祀りされている。須弥壇の裏側は万善寺開祖様以下歴代の大和尚さま方がお祀りの位牌堂があって、その隣に檀信徒のみなさまの位牌堂などがある。
本堂にいるといつも思うのだが、偶像物を中心に様々な信仰の抽象的造形がそれを取り囲んで独特な空間が創り出されていて、その具象と抽象の混沌とした混在が不思議に面白い。
彫刻家としての今の自分の造形感の原点は、多分そのあたりから発しているのだと思う。

IMG_3654.jpg

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