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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

あの頃のボク 

2019/01/19
Sat. 23:46

駅の北口へ出ると正面に映画館があってそのすぐ右から北へ向かって商店街が続いている。
少しほど下り坂になっている商店街の道はインターロッキングになっていて次の四つ角まで続いてそこで終わる。
家並みの隙間から差し込む西日に照らされた塵が絶え間なく舞っている。
四つ角を右に回ると背中に西日が当たってなんとなく暖かい。環状線の大通りへ突き当たったら通り沿いに左へ曲がってバス停を2つ歩いた少し先から斜め左の路地へ曲がる。
その路地の先はT字になっていて、突き当りに酒屋がある。
8畳くらいの狭い酒屋は向かって右側の壁に沿って業務用の冷蔵庫が据えてあって、中にはビールとか冷酒と一緒にジュースやコーラなどが冷やしてある。冷蔵庫の左隣には冷凍庫があってアイスクリームとか氷の袋が入っている。通りに面したガラスのショーケースはがラス板で上下二段に仕切られていて、上の段にはおつまみの袋が種類ごとにまとめて並べてあるが下の段はほとんど何もなくて右の端へダンボールの小箱が寄せてある。おおよそ真ん中あたりに奥まで続く通路のようなスペースがあって、左側にあるスチールの骨組みと薄い合板を組み合わせた移動式の棚には、ワンカップの瓶や缶詰やソーセージや菓子パンなどがビッシリと並べてある。
スチール棚の奥の壁沿いには作り付けの棚があって、洋酒や日本酒が並べてある。
通路になっているスペースの突き当りの左側に小さなカウンターがあって、レジスターが載せてある。
カウンターの後ろは狭い廊下でその向こうに座敷がある。
カウンターの右側の板壁にはアサヒビールとかキリンビールなどのポスターが張ってある。どれもかなり古くなって煤けて黒ずんでいる。
その前には細長い木製のテーブル。椅子はない。テーブルの長辺は通路スペースと冷蔵庫に冷凍庫、短辺に板壁とガラスケース。テーブルを中心に人が一人周囲をグルリと回ることができるほどのスペースがある。テーブルの上に孟宗竹の節一つを底に使って輪切りにした箸立てがあって袋入りの割り箸がビッシリ詰まっている。テーブルの下には四角のポリ容器が2つほど置いてある。
そのテーブルに向かって3人の男が立呑をしている。一人はワンカップの酒。あとの二人は缶ビール。テーブルにはつまみの袋が2つ3つ空いていて、ワンカップの男はなにかの缶詰を割り箸でつついている。缶ビールの二人は知り合いのようで、テーブルを挟んで向かい合ってなにか小声で話しているが、ワンカップの男は一人で飲みながら時々店のおかみさんと話している。
酒屋の右側に細い路地があって、少し先にペンキで黒く塗った鉄製の階段が見える。
何気なく酒屋を覗いたらカウンターのおかみさんと目があったので軽く会釈した。それから路地に入って階段を上がると真正面から家並みの隙間をすり抜けた西日がもろに目に入って周囲が黄色く光った。子供の声がして小学校のチャイムが鳴った・・・
耳元で「ニャァ〜!」と猫が鳴いた。鳴き声に聞き覚えがある・・・クロの声だ。西日が眩しくて目が開けられない。「チリン!」今度は鈴の音がした。「アレッ??なんでクロがいるんだ??」・・無理して目を開けると天窓から朝日が差し込んでいる。眩しい・・・クロがまたニャァ〜と隣で鳴いた。
夢だった。とても懐かしい夢だった。酒屋は大家さんであの頃のボクは長髪で髭面だった。

IMG_3715.jpg

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