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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

家業本業 

2019/01/20
Sun. 23:32

朝から法事のお手伝いがあるので、前日から万善寺入りした。
珍しいほどの暖冬で、銀くんを境内まで入れることができるから、灯油をポリ容器5つ分ほど仕入れて寺まで運んだ。暖かいといっても、雪が降らないというだけで飯南高原の冬はそれなりに朝晩の冷え込みはいつもと変わらないで氷点下になるから暖房は欠かせない。

菩提寺の方丈さんは、いつもは松江の寺で暮らしていらっしゃる。
法事などの仏事のあるときだけ飯南高原へ帰っておつとめされる。お経のシステムが万善寺と違っているので、こうしてたまのお手伝いが入ると結構緊張する。
万善寺の場合は法事の数も多くないし、基本的に坊主家業が暇だから、法事が入ると途中で休憩をはさみながらお昼すぎまでのんびりとお経を読んで、お墓参りが終わって斎膳も1時間位は世間話をしながらゆっくりと過ごす。そうすると結局半日というよりむしろ1日仕事に近くなる。
今回のお手伝い法事はお昼すぎに全て終わった。寺へ帰ってからあとの時間に余裕ができて積み残しの作務がはかどった。それでも気がつけば夕方になっていてあたりが薄暗くなりかけていた。急いで斎膳の折弁当や法事のお下がりなどをまとめて石見銀山へ帰った。少しずつ日が長くなって来ているが、それでもまだ冬のことだから1日がアッという間に過ぎる。

2月になると節分があって立春がある。
例年だとちょうど節分寒波の時期なので今年の彫刻制作にむけてザックリとしたスケジュールを決め始めている。2月末には個展の彫刻へ小品を10点ほど追加しようと思っていて、そのためのパーツはすでに揃えてある。
3月に入ると、初午祭やお彼岸や母親の三回忌があるから、彫刻制作の日程を寺の仏事と調整することになる。予定では、個展の打ち止めに高さで2mチョットの大作を造ろうと思っていて、これもラフなかたちがだいたい決まっている。月末は上野の美術館で春季の展覧会が始まるから、その出品彫刻を考えているところだ。基本のコンセプトは継続しているから大体のことは大きく変わらないが、細かいことで幾つかやりたいこともあって、今はそのことで少々悩んでいる。悩みといっても、造るかたちが枯渇しているわけではないから贅沢なことであるが、それでも最終的に1点へ絞ることになってそれがつらい。個展のように、造りたいものを造りたいだけ造って片端から展示してしまって、その展示効果の中から反省を引き出すほうが気楽でいられる。
大きな団体展の場合、展示スペースの関係で基本的に作家はひとり彫刻1点出品が暗黙に決まっているようなところもあって、それを守っていると例えば大作が1年1点、小品も1年1点ということになって、そのための試作などを含めても、彫刻大小せいぜい1年5〜6点の新作が造れるかどうかになる。10年間出品を続けても50点くらいしか彫刻を制作していないことになって、その程度ではテーマとか表現の推敲が断続的に継続されているだけで、モチベーションの維持管理が難しい。私のような飽きっぽい性格だと、彫刻の深みは期待できないし、サラリと技術や技法に流されてしまう。そういうことを避ける意味もあって、定期的な個展を大事にしているところだがさてあと何回できるかな?

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