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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

愛のかたち 

2019/04/26
Fri. 15:59

4月に入って早々に降った雪が消えてからしばらくは、春めいた良い天気が続いていた。
そろそろ大型連休が始まろうとする今頃になって雨が降り始めて、今日で3日目になる。
菜種梅雨というには少々時期がずれてしまったが、心地よい程度の適度な肌寒さと湿気はかぎりなくジジイに近いオヤジの干乾びたお肌に適度な潤いを補充してくれる。

手術後2週間が過ぎた。
3日ほど前から首のガードを取り外して全身シャワーがOKになった。
2週間目の当日には、手術の傷口を止めていたテープがとれて、歩行補助器使用が解除された。
久しぶりに自分のペースで歩き、一般トイレの出入りが解禁され、エレベーターを使った病院内の縦移動も許可された。
理学療法と作業療法のリハビリ治療も、自分のベッド上からリハビリステーションへ移動して行われることになった。
普通に日常の暮らしへ戻ると、生活のそこここで想定外のストレスに遭遇することもあるだろうが、病院内での恵まれた環境ではそれほど大きな不便を感じることのないまま、特に改まって意識することなく少しずつそれぞれの場面への適応力が身についていて、そういう状態をクールに認識しながら現状を受け入れている自分がいる。

手術が終わって覚醒してから3日目の朝、目が覚めると左の肩に神経の麻痺が出ていた。
腕を上げることができないし、全く筋肉が動かなくて力も抜けたままだった。
指先のシビレは、右手のほうがひどかったが、右肩は以前と変わりなくストレス無くだいたい普通に動いていた。
首の骨の関節の隙間から出ている神経の束が手術の影響で圧迫されて「麻痺が出るということは稀にあることだ」と事前に説明を受けていたから、自分では「左肩へアレが出たな・・」くらいに担当の看護師さんへ症状の報告をしておいたのだが、それからしばらくして、深刻な顔をした主治医のドクターが回診してくれた。
「こういう症状が出ることは稀なことなんですけどねぇ〜・・・」と、左腕の稼働状況を確認したあと、「現状確認と記録を兼ねて・・」ということで術後の管が全て取れたところで断層写真を残しておくことになった。
いずれにしても、自分にはそのときどきの状況をそのままダイレクトに受け入れることしかできないわけだから、アレコレと深刻にジタバタしてどうなるものでもない。

ワイフは、仕事の合間を縫ってマメに見舞いをしてくれている。そのたびに、ポット満タンのコーヒーを持ってきてくれる。アルコールは特に苦労すること無く禁酒できているが、コーヒーはなかなかそういうわけにいかない。コーヒー絶ちの方が今の自分にとって辛いことになっている気がする。
ワイフとは結婚してそろそろ40年近くになって新婚当時の甘ったるい恋愛関係など雲散霧消と化した今、気がつけば、ソレとは全く違った生活共同体としての信頼関係が強化されていたという発見があったように思う。
ソレもまた愛のかたちのひとつなのかも知れない。

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